【お悩み相談#88】特定看護師、診療看護師、専門看護師、何が違うの?【大学院受験 看護師】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

看護師のキャリアアップにさまざまな道がある中でも、違いがわかりづらい「特定看護師」、「診療看護師」、「専門看護師」の違いについて、お話しします。

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質問内容

相談者
相談者

特定看護師、診療看護師、専門看護師と…色々看護師のキャリアアップの道があるようですが、それぞれ何が違うのですか?調べてもいまいち、よくわかりません。

だるまんの回答

どれも似てるけど違う

特定看護師、診療看護師、専門看護師…なんだか似ていて、名称を聞くだけだけでは、違いがいまいちわかりづらいこの3つには、ある共通点があります。

それは、「高度実践看護師」の一貫であるということです。

高齢社会という時代のニーズと医師不足への対策の一貫として、高い専門性と優れた看護実践能力をもつ看護職者の育成が望まれており、現在、厚生労働省の元、日本看護協会と看護系大学院を中心に高度実践看護師の育成が行われています。

なので、図解すると、このようになります。

図を説明すると、

高度実践看護師の中に、ナースプラクティショナー(NP)と専門看護師(CNS:Certified Nurse Specialist)が含まれており、NPの中で特定看護師と診療看護師に別れています。

では、それぞれの①仕事の内容、②資格取得の方法、③給与の違いについて、話を進めていきます。

①仕事の内容の違い

まず、仕事の内容について、簡単にまとめてみました。

働く場所業務内容
特定看護師医療機関修了認定を受けた分野において特定行為を行うことができる。
診療看護師医療機関(地域のクリニック等)・大学教員修了認定を受けた分野において特定行為を行うことが出来る点で
特定看護師と類似していますが、資格試験に合格することで診療看護師の有資格者として活動することができます。また、大学に残り、NP養成の教育に携わる方もいます。
専門看護師医療機関・大学教員患者やその家族に対して質の高いケアを行うために、看護や多職種連携の調整等トータル的にマネジメントをしたり、臨床にて研究活動を行います。また、大学に残り、CNS養成の教育に携わる方もいます。

特定看護師と診療看護師は、特定行為研修を受ける点は同じなので似ており、その違いがわかりづらいですが、

特定看護師は資格ではなく受講の修了証受領者で修了した分野のみの特定行為が行える、

診療看護師は選択した分野(プライマリア又はクリティカルケア)の21区分38領域の研究を受け、資格試験合格後に資格を有して特定行為を行うことができる

要は行える特定行為の範囲がかなり異なるという点で大きな違いがあります。

一方、専門看護師は、患者さんや家族へのケアを行うだけでなく、その他関わる多職種等を総括的に調整をする、トータル的に働きかける役割を持っていると言えます。

このように文章化はしてみれば、ナースプラクティショナーは直接的なケア、専門看護師はマネージメントという違いがあるとよく言われています。

が、実際には、その資格の活かした働き方というのは、資格取得後の勤務先によってかなり異なり、有資格者がいない、少ない医療機関であれば、自ら模索して資格を活かした働き方を生み出す方も多いです。

よって、大きな括りでの働き方の違いはお話ししたとおりですが、実際には、現職の方々により築かれつつある状況である、とも言えると思います。

②資格取得方法の違い

つぎに、資格取得方法の違いについて、まとめてみました。

扱い主催団体資格取得方法
特定看護師研修修了者日本看護協会特定行為研修受講⇒受講修了証受理
診療看護師有資格者日本NP教育大学院協議会大学院修士課程の診療看護師養成課程へ進学⇒資格試験受験⇒資格取得(5年毎に更新)
専門看護師有資格者日本看護協会大学院修士課程の専門看護師養成課程へ進学⇒資格試験受験⇒資格取得(5年毎に更新)

高度実践看護師の制度は、厚生労働省が管轄になっていますが、実際に運営している団体、資格取得の要件や実施方法はそれぞれ異なります。

診療看護師と専門看護師については、養成課程を持つ大学院への進学が必須条件となるため、大学院受験をして進学後2年間の履修期間が必要であることと、学費がそれなりにかかります。

大学院には、学士無しでも進学できる制度があり、短大卒や専門卒からでも進学できますので、関心のある方は躊躇なく、情報を収集して挑戦をしてみることです。

③給与の違い

資格取得による給与の違いというのは、勤務先となる医療機関によって働き方が異なるため、医療機関によりますが、他サイトで、それぞれの手当についてご紹介されていたので、こちらにてシェアさせて頂きます。

月額平均手当
特定看護師10,000円
診療看護師0~60,000円
専門看護師3,000~10,000円
引用:看護師になろう!、株式会社える

一概にはどれくらいの金額を見込めるかというのは、「資格取得後の勤務先による」、ということとなりますが、金額が上がるのは確かです。

まとめ

以上、「「特定看護師」、「診療看護師」、「専門看護師」の違いについて」でした。

看護師のキャリアアップにはさまざまな道があります。

キャリアアップをするには時間と労力がかかるものですが、大学院進学にて資格を得ることでさらにあらたな境地へステップアップしていけることですので、ぜひ、高みを目指して挑戦をしてみては如何でしょうか。

当サイトでは、看護師・助産師・保健師の方の大学院進学に関する受験ノウハウを発信しているので、ぜひ活用して頂けると幸いです。

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