受験先を決める時の大事なポイントがありますので、ご紹介したいと思います。
専攻選びでよくある迷い
志望校は早めに決まっても、分野についてはぎりぎりまで迷われる方が多いです。
なぜなら、どの分野も重なる部分があるからです。
例えば、高齢者対象の研究テーマでと思った時、
高齢者看護学、在宅看護学、地域看護学のどちらへ進んでも研究は可能です。
内容によっては成人看護学を選ぶのもありです。
こうなると、どこの専攻を選択すべきか迷いが生まれます。そのような時は、下記の内容を参考にしてみては如何でしょうか。
専攻の決め方のポイント 3点
ポイント1:教授の研究内容の比較
研究内容を見てみる
まず、研究室ごとの教授の研究内容を見てみます。
教授の研究内容を知る方法は、主に以下の3点です。
- 大学院の公式ホームぺージの担当教授の紹介欄
- 研究分野の公式ホームページ
- Ciniiで検索
論文履歴が掲載されていると思いますので、参考にされてみてください。
その内容を見ていくと気づくことがあります。
同じ所属分野であったとしても、研究テーマはかなり異なっているということです。
取り組みたい研究テーマに近い教授を探す
例えば、A大学院の地域看護学の教授は「認知症」をライフワークにしている一方で、B大学院の地域看護学の教授は「尊厳死」をライフワークにしています。
また、地域看護学とはいっても、扱う研究テーマには、「保健師の腰痛に関する業務負担」等、分野名と直結しなさそうなテーマを扱っていることもあります。
まずは、ご自分の取り組みたい研究テーマが近しいテーマを持っている教授を探してみることをおすすめします。
ポイント2:担当教授の経歴を確認
教授の経歴をみると、現所属先の分野と卒業分野が異なることも多いです。
例えば、高齢者看護学分野卒業者でも成人看護学の教員をされていたり、地域看護学分野卒業者でも小児看護学分野の教員をされていることがあります。
大学の教員は、出身分野=所属先分野である必要はなく、これまで扱ってきた研究テーマ等が認められれば、他分野の教員になることが可能です。
専攻分野よりは、その教授のライフワークの内容に注目されることをお勧めいたします。
ポイント3:担当教授との事前面接で話してみる
事前面接が最も大事
上記では、取り組みたい研究テーマに共通性のある教授探しのお話をしましたが、最終的に志望すべきかどうかを決めるタイミングは、実際には教授との事前面接でのお話による、というところだと思います。
事前面接の詳しい内容につきましては、こちらをご覧ください▼
断られることもある
教授との面接にて、あなたが取り組みたい研究テーマをお話しすることになりますが、話しによっては「わかりました」で終了することもあれば、「いや、私ではなくて、在宅看護学の方がそのテーマはあってるんじゃない?」というような助言を返してくる教授もいらっしゃいます。
あなたがダメというお断りではなく、あくまで取り組みたい研究テーマを教授が一緒に取り組めるかどうかという視点でのご助言です。
ですが、そのように直接言われると、少し戸惑われるのが本音だと思います。
違う分野にと割り切れるならそれも良しですが、必ずこの教授に指導してもらいたいと思われるようであれば、その熱意をぶつけてみることも可能です。
将来の進路への影響
卒業後に臨床に戻られる方の場合は、専攻が職場に影響することはあまりないと思われますので、大学教員になることを中心にお話します。
卒業大学名ではなく研究内容
大学教員の場合は、空いた教員ポストの公募に自ら応募していくようになります。その際に求められることは、これまでの臨床経験と研究成果です。研究成果については大学院での修士論文や博士論文がこれにあたります。
どの分野にいたかではなく、「何に興味をもち、どのような研究や学びをどの先生の元で積み重ねてきたか」が評価基準です。
なので、結論としては影響はほぼないと思われます。
教授の推薦が必要となる
大学教員のポストに応募する際に、担当教授の推薦書を必要とする大学が多いです。
また、教授から就職先を紹介されることもあります。
教授には在学時から卒業後までお世話になることが多い方になります。
まとめ
志望分野はぎりぎりまで迷っていいと思います。
実際に、教授と事前面接してみて分野を変更することもあるでしょう。
優先すべきことは、あなたがどのような研究テーマでスペシャリストになりたいかだと思います。
そのうえで、指導を受けたいと思える良い師と巡り合えるように探してみましょう♪次は、
最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。次は「研究テーマの決め方」です♪