こんにちは、だるまんです。
大学院受験を志したいと思った時、学士保有でないことがネックになり、夢を畳んだ、進学を長期保留にしたという話を時折、耳にします。
学士取得する方法として、大学編入を検討されることが多いですが、学費負担、フルタイム学生になることの時間的負担を考慮すると、なかなか踏み出せない方も多いようです。
だからといって、簡単に夢を夢のまま諦めて頂きたくない、求めれば必ず道は開かれます。
そこで、働きながら、最低コスト、最短期間で、看護学士を取得する方法について解説をします。
学士がなくても大学院進学はできる
解説に入る前に、前置きですが、看護大学院は、学士がなくても大学院が行う「入学資格認定審査」に通過した場合、大学院を受験することが可能です。
この制度を利用して進学している方々の話は時折耳にしますが、看護師長レベルで臨床キャリアが長い方、社会での実績がそれなりにある方が通過できる、少々ハードルの高い審査と聞いています。
詳しくはこちらの記事にまとめています。
なので、挑戦してみることは大いによしですが、安全線で大学院進学をするなら、やはり学士を保有することをおすすめします。
看護学士を取るべき理由
大学院受験要件には、①保助看の国家資格保有をしていること、②学士保有者であること、このふたつが最低条件になりますので、必ずしも看護学の学士でなくてはならないという決まりはないです。
ただし、看護学士を取得しておくことで、医療機関に就職した際に大卒としての給与や昇格しやすく、医療業界にいる以上、暗黙の中で学歴は根深く影響されるものです。
また、看護学士を取得しておくことで、将来、大学院進学後に大学教員の道をと思った際に、学歴も人物評価の一部となり、看護学士を保有していることが基本になってくる面があります。
では、働きながら、最低コスト、最短期間で、看護学士を取る方法について解説をします。
看護学士を取得する方法
方法はこれ!
4年制大学の学士がない場合は、学位授与機構の「単位積み上げ型の学位授与制度」を利用することで、「看護学士」を取得することが可能です。
学位授与機構とは?
「学位授与機構」とは、文部科学省所管の国内唯一の大学以外の学位を授与する機関です。
これまで卒業校(高等学校等専攻科、看護系専修学校専門課程、看護系短期大学)で取得された単位と、学士取得に足りない単位数を取得して合わせることで、「単位積み上げ型の学位授与制度」での看護学士取得の審査を受けることができる仕組みとなっています。
詳しい制度の詳細は、「新しい学士への途」に掲載されています。
看護学士を取る流れ
看護学士を取得するためには、下記の流れを辿って学位授与機構へ学位申請をします。
専門学校・看護短大卒業者
↓
通信大学で所定単位取得
↓
通信大学にてレポート作成
↓
履修終了
↓
学位授与機構へ学位申請
↓
小論文試験
↓
審査
↓
合格・学位授与
ここでいう「通信大学で所定単位取得」を検討される際に、看護学士だけ得られればいいのか、それとも看護学士だけでなく大学卒業資格も得たいのか、によって選ぶ学校が異なります。
学士が取れる通信大学
そこで、前者と後者別に通信大学をまとめてみました。
※2年制学校卒業者の場合は就業年限2年、3年生学校卒業者の場合は就業年限3年が基本となるようです。学校や卒業された学校の区分によって異なるようですので、詳しくは、志望先の学校へお問い合わせください。
看護学士のみ取得する場合
看護学士を取得するために不足した単位取得することが目的となるので、通信大学の「科目履修課程」を受講することです。
最短1年で必要単位のみ取得するので、履修者扱いであり、大学卒業資格は得られない点が注意点です。
単位取得後に学位授与機構へ学位申請手続きが必要です。
教養学位・大卒および看護学士を取得する場合
4年制通信大学に本科生として、3年次もしくは2年次編入をすることになります。
看護学以外の学士と大学卒業資格を得ることができるのが特徴で、卒業後にそれをもって、学位授与機構へ「看護学士」の申請をすることになります。
まとめ
以上をまとめると、下記のようになります。
看護学士のみ希望 | 大学卒業資格と看護学士を得たい | |
通信大学 | 単位履修生コースで入学すること | 本科生として編入すること |
卒業証書 | 得られない | 得られる |
卒業学位 | なし | 専攻科の学位が得られる |
扱い | 履修者 | 卒業者 |
就業年限 | 最短1年 | 最短2年 |
看護学士 | 学位授与機構にて申請手続き | 学位授与機構にて申請手続き |
どちらにしても、学位授与機構にて看護学士の申請手続きが必要です。
審査を受けて合格するまで、学習やレポート作成・提出、審査試験の勉強などがあり、大変であるとは聞きますが、看護学士を得られれば、また見える世界、社会の待遇は確実に変わってきます。
特に、看護業界は、目に見えて学歴社会です。
職場で働くにしても、大卒で給与が異なる、大卒で出世が異なる、学力が人物評価の一部になっていることは否めない事実です。
これからも長らく続く職業人生において、自分のコンプレックス、足枷だと感じている部分が少しでもあるとしたら、1日も早く思い立ってそれを改善することです。
学士を持つことで大いに大学院進学することも可能です。
大学院進学にはCNSやNP、保健師、助産師、看護管理者、大学教員など等、さまざまな選択肢が広がります。
大学院はあなたがその扉を開くことを待っています。