こんにちは、だるまんです。
近年、看護師の専門資格がいろいろ増えてきていることに驚かされます。
その一部を挙げてみます。
- 認定看護師
- 特定認定看護師
- 看護管理者
- 専門看護師(CNS)
- 特定看護師&診療看護師(NP)
そこで、今回は、この中で、大学院課程を持つ「NP」に注視して、大学院課程で資格取得すると何が違うのか、そのメリットについて解説します。
NPとは?

事前にNPについて簡単に説明をします。
厚生労働省が施行した「特定行為に関わる看護師の研修制度」を修了した看護師のことを、Nurse Practitioner、通称NPと呼びます。
現在、日本では、NPに「特定看護師」と「診療看護師」の2種類があります。
この2種類の違いとは、このようになります。
主催者 | 指定校 | |
特定看護師 | 厚生労働省 (公益社団法人日本看護協会) | 大学・病院・看護協会 |
診療看護師 | 一般社団法人NP協議会 | 大学院 |
まず、「特定看護師」の場合は、日本看護協会(厚労省)が主催者となっており、受講は研修指定校である大学・病院・看護協会の講座で受けることができます。
つぎに、「診療看護師」の場合は、NP協議会が主催する認定資格になっており、指定校である11校での修士課程進学にての受講が必須条件となります。
大学院では、カリキュラムの一部に「特定行為研修」内容が含まれており、その他学習内容も履修するので、「特定看護師」からステップアップする道として、今後、よりニーズが高まりそうです。
指定研修校の比較

「NP」を取得できる指定研修校には、下記4種類があります。
- 病院
- 看護協会
- 大学
- 大学院修士課程
この違いを比較してまとめてみました。
病院 | 看護協会 | 大学 | 大学院 | |
受講料 | 45万円 ※1 | 45万2千円 (会員価格) ※3 | 55万円 (※大学によって異なります) | 国立:109万9千8百円 私立:約280万円 (※大学によって異なります) ※2 |
受講期間 | 1年 | 1年 | 1年 | 2年 |
得られるもの | 特定行為研修修了証 | 特定行為研修修了証 | 特定行為研修修了証 | 特定行為研修修了証 学位:修士 |
呼称 | 特定看護師 | 特定看護師 | 特定看護師 | 診療看護師 |
※1:病院で受講料を支援していることもあります。
※2:高度専門教育訓練給付金適応で学費が安くなる可能性があります。
※3:条件が揃えば、教育訓練給付金申請が可能です。
この結果を踏まえて、大学院進学のメリットを考えてみました。
大学院でNPを取得するメリット

修士取得できる
まず、大学院のNP課程を受ける一番のメリットは、2年間の就学で、NPとMr(修士)のふたつを取得できる点です。
それなりに学費はかかりますが、大学院によっては、厚生労働省が行っている教育訓練給付金という支援金を適応させることで、学費が安くなることもある、長期履修制度や昼夜開講制度がある大学院なら働きながら通学も可能です。
診療看護師になれる
日本のNPには、「特定看護師」と「診療看護師」の2種類があり、大学院課程修了者は後者の「診療看護師」を取得することができます。
NPの働き方、特定看護師と診療看護師の働き方とは、今まさに開拓中な面が大きいですが、厚生労働省では、2025年までに10万人の特定看護師研修修了者養成を目指していることから、高齢社会の時代に沿って、今後、急速にNP取得者が増えてくる、NPの職務役割は大きく、期待されていることがわかります。
診療看護師を取得しておくことで、近い将来、NPのリーダーとして、NP教育者として活躍できる場が増えると思います。
特定看護師から診療看護師へステップアップできる
「特定看護師」と「診療看護師」のカリキュラムは異なります。
「特定看護師」のカリキュラムが大学院課程のカリキュラムに含まれているので、特定看護師取得後、大学院進学は確実なスキルアップにつながります。
NP課程のある大学院一覧
NP課程をもつ大学院一覧を下記の記事にまとめてみました▼
診療看護師になる方法については下記の記事にまとめています▼
まとめ
以上、大学院課程で資格取得すると何が違うのか、そのメリットについてでした。
前述しておりますが、看護師には、さまざまな資格があり、進路選択が増えてきました。
そのひとつである、特定看護師研修修了者は、2020年時点で約3,000人ほどおり、医療の前線で活躍されています。
大学院進学でも取得できる資格が増えてきており、このサイトを通して、幅広い科目の中で進路選択ができるよう、皆様にひとつでも多くの情報発信を努めていきます。
私たちは、常に、YESとNOの繰り返し、選択に置かれています。
その選択ひとつで大きく人生が好転したり、そうでもなかったり…
大学院進学がよかったと思える選択肢であれることを願っています。