こんにちは、だるまんです。
大学院の入試当日にある面接では、大学院進学後に取り組みたい研究について必ず問われます。
出願書類の一つに研究計画書が含まれているので、完璧に作成して提出したとしても、後から言葉が足りなかった、説明がいまいちだったと感じることもあると思います。
その場合、大学院入試当日の面接で、研究計画書に書かなかった内容を話してもよいものでしょうか?
今回は、大学院入試の面接当日、研究計画書に書かなかったことまで話してよいのかどうか、についてお話しします。
質問内容
大学院の出願書類にある研究計画書を提出後、振り返ってみたところ、説明が足りないと感じており、入試当日の面接で言葉を加えて説明しようかと考えていますが、それって大丈夫ですか?かえって話さない方がよいのでしょうか?
だるまんの回答
おすすめしない
まず、相談者さんのお悩みである、「研究計画書に書かなかった事柄を面接時に話してよいか」については、基本的には「おすすめしない」です。
「おすすめしない」理由は、いくつかありますので、細かくお話ししていきます。
この理由を見れば、今回のご相談内容の解決のヒントになれると共に、大学院面接がどういうものなのかを理解して挑むことができると思います。
では、おすすめしない理由2点に続き、具体的な対処方法についてお話しします。
理由1:完璧な研究計画書を期待していない
まず、大学院を受験するという時点で、研究については、素人ということを教授は把握しています。
そのため、どの大学院でも出願書類に「研究計画書」が含まれてはいますが、そこで求められている内容とは、「研究の背景」にあたる部分であり、より分かりやすく言うならば、
- なぜこのテーマを研究したいと思ったのか(きっかけ)
- 何が問題点なのか
という2点です。
そのため、研究方法、研究対象者、期待される結果等など、その後に続く具体的な研究内容については、まったく受験には不要です。
なぜなら、それを学びに行くのが大学院だからです。
なので、相談者さんは、研究計画書を振り返ってみた時に、言葉が足りなかったと感じているようですが、必要あらば、教授または面接官から質問をされますので、自ら言葉を多くして話す必要はないと言えます。
もし、それでもプラスアルファが必要だと思われるならば、出願前に行ったはずの事前相談(別名、事前面接や研究室訪問)で教授と共有した内容のうちからなら付け加えてもいい、という判断になります。
教授とも話していないことを、面接の場で話すことは、教授にとっても不愉快なことにつながりますので、おすすめできないです。
理由2:院試面接は形式的なもの
面接といえば、一般的には試験官に自分をアピールできる場として、肩に力が入るものですが…大学院入試の面接は、語弊を恐れず一言で言うならば「形式的な面接」である、と個人的に思います。
あくまで個人的な意見ですが、大学院受験での合格とは、試験結果だけではなく、志望先研究室の教授が「その受験生を受け入れたいかどうか」の比重が合否に与える影響が大きく、大学院入試前に合否は大まかには決まっていると言えます。
なので、院試当日の面接とは、人物の再確認程度の場、であるということです。
では、教授が、いつ、「その受験生を受け入れたいかどうか」をはかっているのでしょうか。
ここで、皆様のこれまで経てきた受験の道のりを思い起こしてみてください。
出願前に、事前相談や研究室訪問、大学院説明会などで少なからず1対1で教授と進学相談をされ、その場で自己紹介を含め、取り組みたい研究内容や卒業後の希望進路等について細かくお話しをされたと思います。
実は、それこそ、大学院試の面接本番なのです。
教授は受験のプロ、研究のプロなので、受験生から1を聞けば、おおまかには受験生の考えを把握されています。
そのため、今回、相談者さんが気にされていたことも、1対1で教授とお話しした時間があったとしたら、その足りない部分はもちろんのこと、把握されているはずです。
なので、わざわざ、面接の場で自らフォローしにいかなくても大丈夫です。
よって、自ら一生懸命、言葉を多くして説明する必要は全くなく、かえって、礼儀礼節と最低限必要な内容だけに絞って話す程度でよい、ということが言えます。
聞かれたら答えられるほうに準備をしておきましょう。
対処方法
さて、相談者さんのように、話す内容に迷った時に使える対処方法が2つあります。
- 教授に事前相談で述べたことを話す
- 難しい質問には、素直に「勉強不足です、これから学んでまいります」と答える
1.教授に事前相談で述べたことを話す
相談者さんのように、話したいことを迷った際には、
「研究計画書に書いているかいないか」、が基準ではなく、「出願前に行った事前相談(又は事前面接、研究室訪問)にて教授に話した内容であるかどうか」、が基準です。
そのため、研究計画書に書いていなかったとしても事前相談で志望先研究室の教授に話済みの内容であれば、話してもかまわない、という判断です。
ということは、その逆も言えます。
これを基本にして話す内容を書きだして、口慣れの練習を重ねて挑むことです。
2.難しい質問には、素直に「勉強不足です、これから学んでまいります」と答える
研究計画書をどこまで書いたかにもよりますが、基本的に、大学院受験時点で研究に詳しくないことは教授も把握済みです。
研究について聞かれるのではないかとびくびくすると思いますが、聞かれた時は聞かれた時で、ムリに答える方が見苦しいです。
ここは、潔く「勉強不足です、これから学んでまいります」と回答することです。
こういう素直さを教授は求めています。
まとめ
以上、「大学院入試の面接当日、研究計画書に書かなかったことまで話してよいのかどうか」でした。
大学院試験の面接は、ただでさえ緊張する、時には厳しい質問をされることもありますが、基本的に落とす試験ではないです。
腰を据えて、雰囲気にのまれず、自分らしくやるべきことにしっかり取り組めるように、しっかり練習を重ねておくことです。