【お悩み相談#149】知らないと困る!入学前に知っておきたい、大学院用語集20選!【大学院】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

「え、何の話…?日本語??…だよねぇ…?」

大学院進学して、初めて参加した研究室のゼミで、教授と大学院らが淡々と交わしている会話が、日本語なのにも関わらず、全然、意味がわからない…いったい、何を話してるの???????

という経験を、進学後に多くの新入生が経るものです。

そこで、入学を目前に控えている方に向けて、大学院でよく使う用語20選をピックアップしましたので、サラッと予習をしておいてはいかがでしょうか。

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相談者
相談者

大学院に進学後、ゼミ等で研究室のメンバーが話す内容に、初めて聞く用語がたくさん出てきて、何の意味か、話の内容自体が全然分からない時が度々あります。大学院でよく使う用語があったらおしえてください。

だるまんの回答

アカデミア

アカデミアとは、英語academia「学界」という意味で、大学や研究所などの国立研究開発法人のことを指し、特に「学者や学問の世界」を意味して使われることが多いです。

ちなみに、類似した言葉に「アカデミック」と言う言葉があります。

アカデミックとは、英語academic「学問的」という意味があり、「アカデミックな人」とか「アカデミックな内容」というような使い方をします。

使用例

アカデミアと民間企業、どちらに就職しようか悩んでいます。

M1/D1

例えば、中高生が自身の学年を表現する場合、「中学2年生」を省略して「中2です」、「高校1年生」を省略して「高1です」と言うように、大学院生にも同じような表現方法があります。

博士前期課程(修士課程)は、英語「Master(修士)」の頭文字を取って、M1、M2といいます。

博士後期課程(博士課程)は、英語「Doctor(博士)」の頭文字を取って、D1、D2、D3といいます。

使い方例

うちの研究室は、M1が2人、M2が1人、D1が3人、D2が1人だよ。

M1のだる太郎です、よろしくお願いします。

ポスドク

ポスドクとは、Post Doctorのことで、博士課程修了後に任期付きの研究職ポジションに就くことを指します。

研究者を目指す方の場合の通常ルートは、博士課程修了後、大学や研究機関で採用しているポスドクに就いて経験を経てから、その後、大学や研究機関の正規職(パーマネント職)に転職するのが一般的です。

使用例

だるまん大学のポスドクを経たら、海外の大学院へ留学する予定です。

パーマネント職

大学院生で直接使用する言葉ではないですが、一緒に知っておくと良いのが、「パーマネント職」です。

パーマネント職とは、英語でpermanent「永久に」という意味から、教授等の大学教員職で任期なしのポストのことを意味します。

大学教員の募集にも、パーマネント職と任期付き職員があり、パーマネント職のほうが人気が高いだけに倍率も高い傾向があります。

使用例

ポスドクが来年で終わるから、今、パーマネントを探してるの。

教授/准教授/講師/助教/助手

研究室には、大学教員がいます。

教授や准教授は甲乙がわかりやすいのですが、それ以外の教員の立ち位置が意外とわかりづらい、混乱しやすいので、ここで改めて整理します。

大学教員は、教授>准教授>講師>助教>助手の順となります。

それぞれ保有する学位は、助手は大卒、助教は大学院修士号以上、講師・准教授・教授は大学院博士号以上が基本ですが、大学院によって修士号取得で教授になっている場合もあります。

使い方

教授
教授

今度、だるまん大学の講師の席に募集がかかるらしいんだよね、興味ある?

アカポス

アカポスとは、アカデミックポストの略語です。

アカデミックとは、「大学や独立行政法人系の研究機関」のこと、ポストは「席」なので、合わせて、大学や独立行政法人系の研究機関で働く人、要は、教授や准教授、助教等の大学講師と研究者を指します。

使用例

大学院卒業後は、ポスドクを経て、アカポス志望です。

学振

学振とは、「日本学術振興会」の略です。

日本学術振興会とは、文部科学省が所管する独立行政法人で、

  • 学術研究の助成
  • 研究者の養成のための資金の支給
  • 学術に関する国際交流の促進
  • 学術の応用に関する研究等

を行うことで、学術の振興を図っています。

で、なぜ、大学院生の間で「学振」という言葉を使うのか。

それは、博士課程の学生に対して研究助成金を行っていること、採用されれば研究者として評価を得られることであるため、博士課程以上の方にとっては、非常に関心の高い話になり、会話にもよくでてくる、というわけです。

使用例

学振に応募する予定なので、研究計画書を書いたら、見て頂けますか?

博士満期退学

博士課程の標準修業年限は3年が基本で、卒業要件は、①必要単位を取得すること、②博士課程の論文審査に通過すること、の2点となっています。

ところが、博士課程の論文審査通過と言うのは、学歴の最高峰だからこその最難関の壁、なかなか通れるものではないと言われています。

そのため、最高学年の3年生の時点で、審査に論文を提出することができない場合、1年留年をして提出準備をすると言う選択肢もありますが、その分、学費がかかるため、多くの場合は退学後、論文審査を受け、学位取得する道を選択します。

学位取得前の最終学歴は「博士課程満期退学」となり、取得後は「〇〇学博士号取得」となります。

使用例

書籍にある著者プロフィール

東京太郎
東京生まれ。2000年だるまん大学大学院宇宙開発研究科博士課程満期退学。2001年博士号取得。現在、だるりっしゅ大学講師、兼だるまん研究所研究員。

輪読

輪読とは、大学院の研究室で毎週行われるゼミで行われる学習手法の1つです。

具体的には、1冊の海外書籍・論文などをゼミ生全員で分担して、読解・発表を行い、皆でディスカッションを行います。

使用例

今年の輪読用の書籍をまとめて購入しますので、後日、代金のご用意をお願いしますね。

査読

査読とは、学会等に投稿された論文に間違いはないか、ジャーナルに掲載するのにふさわしいかどうかを他の研究者達が査定することを意味します。

査読が無事に通過した論文のことを「査読付き論文」といい、通過できなかった場合は「リジェクトされた(=拒否された)」と表現します。

リジェクトされた場合はその評価内容が返ってくるので、それに基づいて修正をして再提出することもあれば、取り下げることもあります。

使用例

この前、だるまん学会に出した査読、リジェクトされてしまいました。修正して再度提出しようと思います。

ジャーナル

ジャーナルとは、英語 journalからきており、普通に和訳すると「日記」「仕訳帳」「雑誌」を意味しますが、アカデミアで指す意味は、学会が出す「学術雑誌」です。

使用例

A子さんが先日投稿した論文が、だるまん学術会のジャーナルに載りましたので、みなさんに報告します。みなさんで拍手!おめでとう。みなさんも頑張っていきましょう。

TA/RA

大学院によっては、大学院生をアシスタントとして雇用する制度があります。

代表的なのが、

  • TA(ティーチングアシスタント)
  • RA(リサーチアシスタント)

の二つです。

TAは、言葉の通り、教える立場のアシスタントなので、大学の講義や実験、実習などのアシスタントとして同席し、講義の補助を行うのが役目となります。

RAも、言葉の通り、調査のアシスタントなので、教授が行う研究のアシスタントとして、調査をしたり、実験を行うのが役割となります。

それぞれは、大学が雇用するもので、賃金が発生します。

使用例

教授
教授

来学期から皆さんには、TAをお願いしようと思っていますので、よろしく。

ゼミ

ゼミとは、研究室毎に週1回行われる、いわば「勉強会」のことを指します。

ゼミの詳しい内容はこちら⇓

使用例

来週のゼミ、発表者なんだけど、全然準備出来ていないんだよね。

ゼミ生

ゼミ生とは、大学教員以外のゼミに参加する者全員を指します。

具体的には、修士課程の学生、博士課程の学生、研究生等が該当します。

使用例

Aさんの結婚お祝いを贈るために、ゼミ生全員からお金を集めさせて頂く予定です。皆さん、ご協力よろしくお願いします。あ、先生方もよろしくお願いします。

研究室

大学院には、教授を筆頭に研究室が組織しています。

そして、学生は、その教授が筆頭とする研究室に属する構成員の一人であり、そこが自分の所属先であり、中高生で言うならばホームクラスです。

同じ大学院内であっても、各研究室によって、募集する学生数も、在籍する学生数も、所属する教員数も異なり、規模はそれぞれです。

使用例

うちの研究室は結構仲がいいけど、そっちの研究室はどんな感じ?

フィールドワーク

研究手法の中に、「フィールドワーク」というものがあります。

研究対象となるその現場に自ら赴き、自らその輪に加わって、経験をしながらリサーチする方法です。

使用例

教授
教授

その研究内容なら、フィールドワークにするのはどうかい?

量/質

代表的な研究手法に「質的研究」と「量的研究」というものがあります。

これを略して、質的研究のことを「質」、量的研究のことを「量」と一言で表現します。

使用例

」よりは「」にしてみたらどうかな?

昼夜開講制

子育て・介護・就業をしながら進学を希望する社会人学生のために、平日夜間や土曜日開講を行っており、この制度を「昼夜開講制度」と言います。

使用例

教授
教授

うちは、昼夜開講制度があって、平日夜間に履修出来ますので、働きながらの進学は十分可能ですよ。

長期履修制度

大学院の標準修業年限は、修士課程が2年、博士課程が3年ですが、子育てや介護、就業と修学を並行する場合に、標準修業年限を1年または2年、延長することができ、この制度のことを「長期履修制度」と言います。

長期履修制度を利用することで、1年間に取得する単位数の負担を減らしたり、学費の支払いも年限分に分割することができるので、時間・金銭の負担を減らしたい方におすすめです。

使用例

妊娠をしたので、出産も兼ねて育児時間と調整しながら修業していきたく、来年度は長期履修制度を利用することを希望していますが、可能ですか?

研究生/聴講生/科目等履修生

大学院には、正規生ではない学生「研究生、聴講生、科目等履修生」がいます。

  • 研究生:授業参加はなく、研究活動を行う学生
  • 聴講生:教授の授業のみの参加で単位は取得しない学生
  • 科目等履修生:特定の授業の単位取得を目的に履修する学生

使用例

研究生のジョンです、カナダから来ました。来年3月に帰ります。皆さん、よろしく。

まとめ

以上、「入学前に知っておきたい!今更聞けない、大学院でよく使うワード20選!」でした。

大学院進学後、研究室で交わされる専門用語に、何を話しているのかわからない…と思うことが始めのうちは戸惑うものですが、誰もが経ることなので、恥ずかしいと思わずに、周りの方に聞いてみることです。

誰も、始めから知っていた人なんていないのですから。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。

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