【お悩み相談#151】奨学金を借りずに、大学院進学費用を捻出できる4つの方法【大学院進学】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

大学院の学費をどうしようか…と思った時、貯金を崩すのも不安、親に全額負担してもらうのも難しい…としたら、国の奨学金を借りるが最善策で申請される方が大半です。

特に、貸与型の利子付奨学金なら、審査通過のハードルが低く、実際に借りている人も多く、歴史もあり、何よりお金の出所が国の機関だからという安心感が後押ししていると察します。

ところが、国の奨学金はやめておきなさい、という記事で明らかにしたように、その選択が卒業後の生活苦の根本的な要因になりがちであることから、奨学金を借りないでやりくりする方法を検討したほうが良く、今回は、その具体的な方法についてお話しします。

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相談内容

相談者
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大学院進学予定です。奨学金はやめたほうがいいという記事をちらほらとネットで見かけて、奨学金を借りない方向で他の選択を検討してみることにしました。そこで、質問ですが、奨学金以外で選択できる方法を詳しく教えてください。

だるまんの回答

奨学金以外の選択肢

国の奨学金なら、最低でも月5万円、最高額だと月15万円を貸与することができ、手元に学費に捻出できる予算がない方なら、これに頼るというのが真っ先に思いつく解決策だと思います。

ところが、平均返済額は月1万5千円を、15~20年間支払い続けると言うのは、簡単に見えて意外と大変、税金が高く手取りも多くない日本人の暮らしで、毎月1万5千円の固定支出とは非常に大きな負担になります。

そのため、国の奨学金は最後の砦としてとっておき、そのほかで賄える方法を検討して頂きたいものです。

具体的な戦略は、下記の4つです。

  1. 学費の支払いペースを伸ばす
  2. 学費を安くする
  3. 固定収入を減らさない
  4. お金をもらう

これらを組み合わせることで、奨学金を借りて進学するよりも、うんと賢く、ローリスク、ローコストで大学院に進学することができます。

では、それぞれの戦略に沿った具体的な行動についてお話しします。

1.学費の支払いペースを伸ばす

まず、「長期履修制度」という制度を利用して、学費の支払いペースを延長する方法があります。

支払いを延長すると言うことは、それと同じペースで履修をしていくので、卒業する時期も伸びます。

具体的には、大学院によって延長できる期間が1年もしくは2年です。

例えば、修士課程は通常2年が在籍期間ですが、制度を利用して1年延長した場合、在籍期間は3年となります。

すると、国立の学費535,800円/半年を計算してみると、

1年目前期1年目後期2年目前期2年目後期3年目前期3年目後期支払合計
2年間履修の場合(円)267,900267,900267,900267,9001,071,600円
3年間履修の場合(円)178,600178,600178,600178,600178,600178,6001,071,600円

というように、1年間履修期間を延ばすだけで、1期ごとの支払額は89,300円も低く払っていくことができということです。

卒業時期は1年遅くなりますが、1年間履修期間を延長することで、時間的余裕もできるので、正規職まではいかずとも、多少働きながらの進学は十分可能なので、おすすめです。

2.学費を安くする

支払い額自体が安くなったら、これ以上のことはない、何よりのことです。

この方法に該当するのは、①学費免除制度を受ける②教育訓練給付金適用の大学院へ進学をする、というのが現状であげられる方法です。

学費免除制度

まず、①の「学費免除制度」というのは、各大学院が学生の経済支援として行っており、家庭環境や経済状況などから学費の支払い困難な学生の入学金や学費の一部を免除するという制度です。

実際にあることとして、

  • 親の扶養内にある学生で、親が非課税世帯である場合
  • 親から扶養を外れて単身世帯として別居している学生の場合

があり、後者は全額とは言わずとも、多少減額されるということです。

この制度は、大学院毎に募集を行っているので、学務課等へお問い合わせをして条件に該当されるようであれば、申請しない手はないです。

教育訓練給付金制度

つぎの②の「教育訓練給付金制度」とは、厚生労働省が行っている、キャリアアップ支援のための給付金です。

この制度は、社会人がキャリアアップのための資格取得や教育を受ける際にかかる費用の一部を給付してくれるもので、条件により、学費の20%から最大70%が給付されます。

これまで見てきた傾向としては、私立系大学大学院にてこの制度を適用していることが多いと感じます。

この制度が適用される大学院が異なるので、ご関心のある方は、こちらのサイトから該当大学院を検索するか、ハローワークで確認することが可能です。

また、申請の最低条件として、①雇用保険加入期間が1年以上あること、②離職後から大学院進学まで1年未満であること、があります。

もし、志望先がまだ未定であるということであれば、かなり学費が免除できる大学院も多数ありますので、その条件が合う中から探すというのも賢い選択だと思います。

詳しい内容は⇒厚労省:教育訓練給付金制度について

3.固定収入を減らさない

大学院=将来への投資、要は支出です。

よって、固定収入を減らさないという経済状況を維持しておいたほうが、ローリスクです。

大学院には、働きながら進学を希望する学生に向けて、平日夜間や土曜日開講する「昼夜開講制度」を導入している大学院があります。

まだ国立系大学院、特に旧帝大系列ではこの制度を積極的に導入していない状況ですが、一部の国立・公立・私立系大学院で導入している大学院は増えています。

実際に働きながら進学している社会人は年々増えており、忙しいながらやりこなせているので、時間とお金を無駄にしない、最も賢い進学方法だと思います。

卒業後、返済で窮屈な生活をするよりは、2年だけ少しばかりストイックに頑張ってみるのも悪くない、と思います。

4.お金をもらう

支出が多いなら、それを補えるお金を他所様から補填してもらえたら、この上ないことです。

そのよそ様こそ、「民間の奨学金団体」または「自治体の奨学金」です。

世の中には、大学院生に対して、返済扶養の給付型奨学金を支援している団体がたくさんあります。

また、自治体ごとに調べていくと、その地域出身者や本籍地がその地域にある方を対象に給付型の学資支援をしていることもあります。

こういった、自ら調べてみないと出てこないようなお宝情報がたくさんありますので、入学前の時間があるうちに詳細に調べてみることです。

教授への相談は必須?

上記4点については、教授にも、勿論のこと、事前のご相談が必要です。

経済的な面での対策については、教授こそよりたくさんの情報を持っていることと思いますので、恥じることなく、正直にご相談をされてみることです。

まとめ

以上、「奨学金を借りずに、大学院進学費用を捻出できる4つの方法」でした。

これらの方法を教授に相談のうえで、上手に組み合わせて、ローリスク、ローコストでの大学院進学を検討されてみては如何でしょうか。

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