【お悩み相談#142】「博士課程満期退学」とは、どういう学歴ですか?【大学院生】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

書籍の著者のプロフィールを見ると、「●●大学大学院博士課程満期退学」と書かれているのをよく見かけますが、この博士課程満期退学とはどういう学歴なのでしょうか?

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質問内容

相談者
相談者

プロフィールに「博士課程満期退学」と書かれている方を見かける時があります。普通の卒業者と何が異なるのですか?

だるまんの回答

博士課程満期退学とは?

「博士課程満期退学」という学歴を度々目にしますが、言葉の通り、

「満期=単位をすべて取得済み」で退学をした状態、ということを意味しています。

博士課程の標準履修年限は3年で、通常なら、3年間に博士論文を完成させ、論文審査会に掛けて、無事合格となれば、晴れて卒業をする、というのが基本の流れとなっています。

ところが、意外と、「博士課程修了」者よりも「博士課程満期退学」の学歴の方が圧倒的に多い傾向ががあります、なぜでしょうか?

博士満期退学が多い理由

大学院在学期間中に論文を1本書きおろすことは、非常に労力の要することです。

例えば、修士課程の学生なら、論文審査会ギリギリの論文提出で卒業、学会発表や学会への論文投稿までは時間が圧倒的に足らず、博士課程進学後に続きの作業を行う学生が多く…

博士課程となれば、修士論文の審査よりかなり厳しく、論文を出せば通過できるといった生半可な世界ではない、というのもあって、研究論文のハードルが一気に上がります。

そして、修士課程の経験をふまえて、一人ですべて研究をスケジューリングしながら取り組んでいかねばならず、3年とはいえ時間との闘い、それでも論文審査会提出リミットに間に合わないことのほうが多い業界です。

3年でも間に合わなければ、留年という形で、1年、2年と標準年限を延長することは可能ですが、延長するごとに毎年学費がかかることから、

履修年限が満期となる3年間で単位はすべて取得したものの、論文が審査会にかけることができないことにより「退学」という状態で、卒業をするという選択した結果が「博士課程満期退学」になる、ということです。

ところが、満期退学で学位が取れないわけではなく、論文は退学後でも審査会にかけることができます。

満期退学後に、後から論文を論文審査会へ提出、無事通過できれば、そこで「博士号取得」することができます。

ちなみに、履歴書には、

  • 〇〇年〇〇大学大学院博士課程満期退学
  • 〇〇年博士号取得

となります。

まとめ

以上、「博士課程満期退学とはどういう学歴」でした。

今回は、博士課程満期退学という言葉の意味について触れてみました。

関心を持って振り向けば、「論文博士」と同じくして「博士課程満期退学」は、かなり多いことに気づかされます。

こういった博士課程ならではの状況を知って頂き、進路選択に役立てて頂ければと思います。

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