【お悩み相談#119】研究室がサークルみたいな雰囲気で馴染めない、どうしたらいい?【大学院研究室】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

大学院進学をしてみると、学校生活の大半を過ごす研究室の雰囲気が意外と合わず悩む学生がいます。

進学した手前、それだけを理由に辞めるわけにもいかず、教授に言うにも気が引け、問題解決ならないまま、過ごしているとしたら、それは学習環境が望ましくないといえ、自らアクションすべきだと言えます。

今回は、研究室がサークルみたいな雰囲気で馴染めない方の話を例に、問題解決方法と研究室での上手な人間関係の構築方法についてお話しします。

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質問内容

相談者
相談者

大学院M1です。学校生活には少し慣れてきたのですが、研究室の雰囲気にはいまだに馴染めずにいます。説明会時に研究室訪問があって、その際の懇談会で、かなり明るい雰囲気の研究室だとは感じていたのですが、実際に進学してみたら、まるで大学のサークルみたいなノリです。年間のイベント開催が多く、飲み会や食事会が頻繁にあり、毎回の参加を断ると若干仲間外れ感があって…卒業までしばらくあるので、どうしたら上手に断りつつ無難に過ごすことができるでしょうか。

だるまんの回答

研究室の雰囲気はさまざま

大学院には、たくさんの研究室がありますが、醸成されている研究室の全体の雰囲気とは、実にさまざまです。

例えば、

  • 簡単に挨拶や他愛無い話をする程度でそれ以外の関りはない研究室
  • 一緒に学食へ行ったり、夜食や間食などの時間を共有する程度の関わりの研究室
  • 季節行事や教授宅パーティーなどがあり、全員出席必須の圧力がある研究室
  • 週2~3回のペースで研究室内での飲み会等が開催される研究室

というように、その関わりの濃度の濃さというのは、さまざまなパターンがあり、上記に挙げたケースがミックスしているようなところもあります。

受験前の大学院説明会で懇談会があれば、若干雰囲気を感じれることもありますが、それもほんの一部に過ぎず、志望先研究室の雰囲気とは知らずに入学するケースのほうが圧倒的に多いと思います。

そのため、研究室の雰囲気というのは、入学してみて、そこに身を置いてみて、いざ知るものであり、相談者さんのように、この研究室に自分は合っていないかも…と感じる方は多いです。

しかし、中には、せっかく入学した大学院だからと、それに足踏みを揃えながら学校生活を送る方もいます。

では、同じ大学院でも研究室ごとに、雰囲気がかなり異なるのはなぜでしょうか?

研究室の雰囲気を醸成する要因

同じ大学院であっても、研究室ごと雰囲気がかなり異なる理由については、

  • 男女比
  • 研究室の人数
  • 研究内容
  • 大学の教員の性格
  • 学年カラー

も影響していると思われますが、何より、その雰囲気に影響している一番の要因とは、

「その研究室の教授の社会的人柄

です。

いくつか事例を挙げてみます。

実際に、口数が少なくて静かなタイプの教授だとしても、実は飲み会がかなり好きで年間の季節イベントや教授宅でのパーティー開催を欠かさず強制的に全員参加、という研究室もいます。

かえって、教授自身が陽気でハイテンションな方で、研究室のメンバー全員もそれにつられるかのように明るくハイテンションですが、それが本音とは異なる場合もあります。

ときに、非常に厳格で常に学生を抑圧する雰囲気を持つ教授の研究室では、学生同士も静かでそれほど深い関り合いはなく、淡々と過ごしている印象ですが、常に緊張感でギスギスしていることもあります。

あるいは、友達タイプのようなフランクな教授の研究室では、学生同士もフランクで気楽に過ごしていますが、厳しさがないだけに研究成果のない学生が多い研究室もあります。

そして、感情起伏の激しい教授の研究室では、かえって、学生同士が団結をして、教授の感情起伏に応対する体制ができあがっている研究室もあります。

知るところをざっくりと書き出してみましたが、このように一つの大学院でも、研究室の雰囲気というのはそれぞれの特徴がある、ということです。

大学院に限らずの話ではありますが、その組織の雰囲気を見ればその組織のボスの考え方が見えてくるものだと思います。

対処方法

さて、今回は、相談者さんのような「陽気な研究室」を例に助言をするとしたら、

教授に今の現状を話し、どうしたらいいのかについて指南を受けることです。

どのような状況でもそうですが、教授自身も研究室の人間関係というのは常に気にかけている部分でもあり、誰かしらから教授の耳には、必ず情報が入っています。

そこで肝心なことは、教授に誰が何を伝えるか、なのですが、人伝えに「あなたが付き合いが悪く、研究室での態度が悪い」と教授に伝えたらそれっきりです。

きちんと、担任でもある教授に、研究室で現在どのようなことが起きているか、それに対して、自分はどうしたいのかをふまえ、指南を仰いでみてください。

その際の話すポイントと注意点について、お話しします。

1.話すポイント

まず教授に話す目的は、教授の意見を仰ぐよりは、まずは

「今、研究室で何が起きているのか知ってもらうこと」

です。

そのうえで、教授に話す時は、下記の5点に気を付けてください。

  • 淡々と、現にある状況を説明するだけ
  • 客観的に聞いても常識範囲内の話であること
  • 自分の結論は決まっていても、疑問形で投げてみること
  • 感情を入れてはいけない
  • 丁寧に、礼儀礼節を守って、順序良く話す

教授もどのような考えを持っている方かわからないので、自分中心での考えではなく、これから話す話が、あくまで客観的に大衆が聞いて正しいことなのか、正しくないことなのか、で話すことを決めてください。

そうすれば、教授自身が個人の考えではなく、大衆の一人として、正しいことであれば、あなたの見方についてくれるはずです。

もし、実際に相談をすることを想定して例文を考えてみました。

先生、大学院へ進学をして半年が過ぎたところで、先生や他の院生の方々からサポートしてもらっているおかげで、充実した大学院生活を送れていることに感謝しています、ありがとうございます。

ところで、1点、困っていることがあります。研究室の方々とのお付き合いについてです。頻繁に飲み会やイベント開催にお声がけを頂くのですが、私の場合、大学院の学業の他にアルバイトをしていることもあり、なかなかそこまで時間を割くこと、経済的負担もあって、参加が出来兼ねる状況です。毎回お誘いを頂くのですが、お断りしている立場として、誘ってくださる方々が気分を害されているような雰囲気を感じて心苦しく思っています。参加しないことが悪意ではないのですが、このままでは、変に誤解を招いてしまうのではないか懸念しています。今後も、環境柄、そのようなお誘いは自粛させて頂きたいと思っていますが、誤解を招かないためにもどうしたらよいですか?最善策を教えてください。

ここまでお話しすると、教授は「わかりました、私から伝えておくよ」なり「直接話してみたら?」なり、教授の立場からの助言をされると思います。

でも、どのような助言であったとしても、真の目的、「現状を伝える」が達成できたので、これでよしです。

教授もあなたの正しいアクションに、少し驚きつつも、「この学生は人を見ている」ということに、多少恐れるはずです。その緊張感を与えるのも、時には必要だと思います。

2.注意点

上記のような話をする際には、あらかじめ、教授にメールでアポイントを取ってご相談に上がってください。

アポなしで突然話すような軽い話ではない、軽い話と受け止めてほしくもないからです。

だからといって、メールで重たい感じを出す必要はなく、「先生にご相談したいことがあるので、少しお時間を割いて頂くことは可能でしょうか?」程度で軽くメールで連絡をしてみてください。

どのような教授であっても、土足上がりは避け、礼儀礼節を守れば、先生も礼儀礼節を持って対応してくれます。

研究室での上手な人間関係構築

研究室での人間関係というのは、会社組織と同じです。

学生という立場柄、お互いに関係性が近くなりやすいところはありますが、やはりある程度は社会人になってからのお付き合いですので、公私混同をすることなく、ビジネスとしてのお付き合いをすれば、長らく良い関係で、良いブレーンとして交流を続けていくことができるものです。

そして、今回の相談者さんの話に合ったイベントが多いなど、ご自分に合わないことがある際には、それに無理して合わせる必要はなく、自分の信念を持って行動するべきです。

ただし、きちんと周りにそのように行動する理由、意図については説明をしておくことです。

説明せずに勝手に行動していては、不思議ちゃん扱い、仲間外れにされるのは目に見えています。

今回の事例を例にするならば、リーダー格の人を探して、時間や経済的余裕がなく参加する意思がないが悪意ではないことをきちんと伝えることです。

そして、何より、研究活動で成果を上げてメンバーから差をつけてください。

結局、すべては「結果」が物を語ります。

まとめ

以上、「問題解決方法と研究室での上手な人間関係の構築方法」でした。

大学院に限らず、どの組織にいても、人間関係というのは難しいものがあると言えます。

今回は大学院をテーマにお話をさせて頂きましたが、大学院は研究室という十数名程度のとても小さな組織だからこそ、その密度は濃い面があります。

問題がある時には放置せずに必ず教授に声を上げることですが、どうしたら教授が自分の味方になってくれるのかをよく考えて話すこと、要は、自分の意見が客観的に見て、正しいかどうかを考えてから相談をしてみてください。

問題が生じたら解決していくこと、これも人生の良き習慣づけです。

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