こんにちは、だるまんです。
大学院は、大学と同じくして夏季休暇があり、具体的な日程は研究室毎に異なりますが、8月上旬頃から9月下旬までの約2か月ほどになります。
2か月という長期休みに授業がなくなるので、時間的・精神的余裕もでき、プライベート時間を持ちたくなるものですが、そうはいかないのが、大学院の夏季休暇です。
これこそ、アカデミック業界ならではの暗黙の了解的な部分です。
夏休みという言葉を真に受けて、夏休み計画をしているとしたら、ちょっと待ったです。
今回は、大学院生の夏休み中、研究室にいかなきゃいけないってホントなのかどうか、についてお話しします。
質問内容
院生1年生です。もうすぐ夏休みに入るのですが、その間、研究室にはいかなくてOKなのですか?みんなに聞いたら、来なくて大丈夫という話もありますが、毎日変わらず来るという学生もいて…なんか、どちらが正しいのか、混乱しています。
だるまんの回答
本音?建て前?
「物事には、本音と建前がある。」
夏休みだから来なくていい、という話は、果たして前者でしょうか、それとも後者でしょうか。
この答えは、動物実験系の研究室か否か、同じ分野でも研究室ごとに状況は異なると思いますので、一概に断定できる話ではないですが、一般的には「建て前」と受け取っておいた方が安全線です。
なぜなら、大学院とは、中高や大学のような全体の教育システムではなく、研究室毎に教育方針やルールが存在する、言い換えれば、零細企業のようなものだからです。
会社でもそうですが、「何かやりましょうか?」と尋ねて「大丈夫だよ」と言われたとしても、それが本当に大丈夫なのか、もう一度押すべきなのか、それに関連して自分ができることを探すのか、考えるはずです。
要は、空気を読め、ということです。
仮に完全に休みだと思い、1度も研究室に顔を出さなかったら何が起こるのか…
「1度も来なかったけど、大丈夫?心配したよ?」なんて、声を掛けられてなんだか気まずくなったり、
自分がいない間に他の院生や教授との間で物事が決まっていて後で知ることになったとか、
久々に顔を出したところで、自分だけ異様な距離感を感じたり…と、
あれ?完全に休みじゃなかったの???…何か、間違ったことしたかな…?と、一人置いて行かれる、浦島太郎感が無きにしも非ずです。
そのため、夏休み期間中の過ごし方というのは、中高大学生の夏休みのように、完全に2か月間、大学院へ来なくてよいと鵜呑みにせず、少し、研究室の様子を伺った方がいいと思います。
どのペースで顔を出すべきか
では、どのくらいのペースで顔を出せばよいのか。
それは研究室毎に異なると思いますが、一旦、最低、週に1回半日だけでも顔を出してみることです。
その目的は、
- 他学生はどうしているのか
- 教員はどうしているのか
を直接目で確かめるためです。
「夏休みだから来なくていい」という度合いがどれくらいのことを意味しているのか、来てみれば、簡単に把握することができます。
そのうえで、自分はどうするべきかを考えてください。
皆が来ていないから、私も来なくていいなのか。
皆が来ていないからこそ、週1回だけでも来ようなのか…。
もちろん、研究室に来た学生は優位で、来なかった学生は不利とか、そういうわけではないのですが…完全に否定できない事情もあります。
それは、教授というのは、基本的に、学生が研究室にいることを望んでいるということです。
大学院の学習は、パソコン一つさえあれば、研究室に限らず、自宅でも、図書館でも、カフェでも、旅行先でも取り組もうと思えば取り組めるものですが、
教授にとって、自分の把握できる圏内に常にその学生がいるということは、自分の傘下にいることを目視でき、それがひとつの信頼にも繋がります。
いくら研究活動に熱心で出来が良い学生だとしても、いつも研究室におらず、どこでなにしているかわからないよりは、常に自分の視線の届く場所におり、努力している学生の方が信頼を置きやすいということです。
大学院生活とは、指導教授とどれほど信頼関係を築けるかどうか、で学校生活の質はかなり変わります。
もちろん、夏休みには変わりないので、毎日研究室に来る必要もないですが、2か月まるまる来ないというのは、教授の立場からすると望ましいとは言い難い、これがアカデミックの考え方です。
もし、1週間以上の長期旅行に出る時には、一言教授に伝えておくことをおすすめします。(学務課には別途届け出が必要です。)
夏休みをどのように過ごすかは学生本人の自由ではありますが、所属先であるボスが教育責任者でもあるので、自分の行動は常に明らかにしておくべきです。
万が一、連絡が取れない、すぐに学校に戻れない、思いもよらずのトラブル防止、リスク管理にもつながります。
旅行でないにしても、自分の行動は明らかにしておく、これは基本です。
遠隔教育を受けている学生なら
また、現在、新型コロナ感染症の影響により、大学院によっては、オンライン活用による遠隔教育により在宅学習が推奨され、研究室に行かない学生も多いようです。
その場合は、教授に研究指導を受けるなどの機会を設けてもらいながら、自分の安全無事と共に、夏休み中にしっかり研究に励んでいることを暗黙に伝える行動をとることです。
夏休みだからとはいえ、教授は毎日大学院へ来ていますし、お盆休みではない限り、学生への研究指導は継続して行われます。
教授も大学の講義がないだけに、より研究指導へ時間を割いてもらいやすい期間でもありますので、この期間を有意義に活用するべきだと思います。
夏休みだからこそ、普段よりも積極的に教授にアクセスをして指導を頂くことです。
教授も研究に取り組む積極的な姿勢に、感心と信頼を寄せることと思います。
まとめ
以上、「大学院生の夏休み中、研究室にいかなきゃいけないってホントなのかどうか」でした。
4月から夏休みに入るまでの間、講義やゼミなどで時間に追われる日々だったと思います。
それが夏休みに入れば、減速するので、ほっと一息できる期間ではありますが、秋に始業すれば、また忙しい日々が始まるので、それまでをエネルギー温存期間として、たまの気分転換はしつつも、本業に注力して勤しんでいくべきだと思います。
良い夏休みになりますように。