こんにちは、だるまんです。
看護師のキャリアアップのひとつに、診療看護師(NP)という道があります。
診療看護師になると、医師の医師に随時報告と指示の要請をしていたプロセスを必要とせず、医師からの手順書をもとにタイムリーなケアを行うことができ、人気急上昇中のお仕事です。
では、診療看護師とは、誰でもなれるものなのでしょうか?
今回は、診療看護師になるための基本の流れについて、をお話しします。
質問内容
診療看護師という職業があることを知りました。資格が必要のようですが、いまいち、診療看護師になるための手順がわかりません。どうしたら診療看護師になれますか?
だるまんの回答
診療看護師になるための要件とは?
結論から申すと、診療看護師は、取得するまでの道のりはそれなりにありますが、必要な要件を揃えることで、看護師免許を持つ方であれば、誰でもなることができます。
では、診療看護師になるための道のりについてお話しします。
まず、診療看護師は国家資格でも看護協会資格でもなく、一般社団法人日本NP教育大学院協議会が行っている団体資格で、資格取得するには、団体が行う資格試験の受験が必要となります。
この試験は年に1回、毎年2月出願で3月に試験が開催されているのですが、誰でも受けられる試験ではなく、それなりの受験要件というものが決められています。
それが下記4点です。
- 臨床5年以上
- 大学院修士課程卒業(認定校14校)
- 特定行為研修修了証受領
- NP協議会認定資格試験合格
ということで、上記4要件を図解すると、このようなロードマップになります。
なので、臨床経験5年に、大学院受験をして大学院進学後2年の履修期間を持って、試験を受け、晴れて合格すると翌4月からは診療看護師として立つことができる、という流れになります。
関心を持つ方が多い職業ではあるものの、やはり少しハードルが高いという面は少なからずあると言えます。
大学院進学先は14校の中で受験
さきほどにも図解した通り、NPになるためには大学院進学が必須条件です。
ですが、大学院ならどことでもいいということではなく、一般社団法人日本NP教育大学院協議会の認定校14校にあるNP養成課程へ進学しなければならない、としています。
その指定校14校を(2022年現時点)はこちらです⇓
- 【国立】秋田大学大学院
- 【国立】山形大学大学院
- 【国立】富山大学大学院
- 【国立】大阪大学大学院
- 【公立】島根県立大学大学院
- 【公立】大分県立大学大学院
- 【私立】北海道医療大学大学院
- 【私立】東京医療保健大学大学院
- 【私立】国際医療福祉大学大学院
- 【私立】佐久大学大学院
- 【私立】大阪医科大学大学院
- 【私立】愛知医科大学大学院
- 【私立】藤田医科大学大学院
- 【私立】森ノ宮医療大学大学院
ここで注意点ですが、資格試験の分野が「プライマリケア(成人・老年)」「プライマリケア(小児)」「クリティカルケア」の3分野に分かれており、大学院によって対応している分野は異なります。
また、大学院ごとに入学要件や社会人進学者への支援制度、学費への支援等が異なるので、国立だから、私立だからという先入観で決めつけず、分け隔てなく比較をしてみてください。
学校の詳細については、こちらの記事にまとめています⇓
大学院卒業で得られるもの
大学院の履修期間は2年間で、特定行為21区分38行為を受講することが目標で、大学院卒業時には、
- 大学院卒業証明書
- 修士学位
- 特定行為21区分38行為修了証
を得ることができ、これで、NP試験を受験するための要件が揃います。
なので、診療看護師を目指したいと思ったら、まずは大学院受験が目先の短期目標となります。
大学院進学をするとなると、現職の仕事はどうしたらいいのか、学費工面はどうしたらいいのか、という点について、誰もが疑問を持たれると思います。
認定校とされている14校の中には、現職で働きながらの進学を大いに支援している大学院、学費への支援制度を設けている私立大学院もありますので、私立まで視野を広げて志望校を探すことをおすすめします。
大学院卒業後の進路
実際に大学院卒業後に診療看護師として活躍している方というのは、まだごくわずかです。
現在、活躍されている方々も決められた診療看護師の働き方がまだない部分もあって、就職先で、自らの役割を模索しつつ診療看護師としての任務を果たしていく開拓者が多い状況が現状だとも言えます。
ですが、だからこそ、この診療看護師という資格をもって、新たな境地に自らフロンティアになってみるという選択肢もひとつです。
現在、臨床で診療看護師として活躍されている方々のお話のリンクを貼っているので、よろしければご参考ください⇓
まとめ
以上、「NPになるためのNPになるための流れ」でした。
診療看護師になるためにの道のりはそれなりにありますが、時間と労力をかけるだけに得られる新たな境地なので、関心を少しでもお持ちであれば、ぜひ扉を叩いてみては如何でしょうか。