みなさん、こんにちは、「遅咲きの英語」のだるりっしゅです。
“Can you”はどのような時に、”Do you”はどのような時に使えばいいのか…紛らわしいもので、調べてみました。
何かを質問する時に”Can you~”は失礼?!
英語を習いたての頃、誰かに質問をする際に使う表現として覚えたのが、「Can you」でした。
「~できますか?」と相手に気軽に問う際に、「Can you~」を使っていたのですが…
英語がちらほら聞こえるようになった頃、
「何かを質問する際にCan youで聞くのは失礼になるから、Do youで質問するのが正解だよ」
だなんて話を聞いて、ん?何が違うん?と思ったのです。
それなりに英語のできる方に聞いてみても、軽く流され、第二外国語なんだから、そんなに神経質にならなくてもとも言われ…気になって調べてみました。
DoとCanの違い
結論から申しますと、
Doはさまざまな「動詞」を使用、Canは「Can+動詞」という形で使用しますが、意味の違いは、
- Do=習慣的な行動を言う時に使う表現:「いつも~する」
- Can=能力を言う時に使う表現:「~をすることができる」
と整理することができます。
具体的な例文をあげると、
「Do」を使った表現というのは、
- 朝起きたらトイレに行きます:When I wake up, I go to the bathroom.
- 毎晩、お皿を洗います:I do the dishes every night.
というような、毎日の習慣に使います。
一方で、「Can」を使った表現というのは、
- 水泳ができます:I can swim.
- 私は英語が話せます:I can speak English.
というように、能力について表現することができるのです。
では、ここから、さらに類似の例文を使って、違いをより掘り起こしてみたいと思います。
具体的な違い例
例えば、この二つの文では、このように意味が異なります。
- I can swim.(私は水泳が出来る)【能力】
- I swim in the morning.(私は毎朝水泳をしている)【習慣】
類似した別の例をもう一つみてみましょう。
- You can run.(あなたは走れる)【能力】
- You always run in the morning.(あなたは毎朝走っている)【習慣】
さぁ、これで、「Can」は【能力】で「Do」は【習慣】という違いが掴めてきたところで、みなさんに質問です。
よく使う表現
よく使う表現3つをもとに、DoとCanのニュアンスの違いについて話を進めていきます。
1.Do you speak Japanese?/Can you speak Japanese?
Do you speak Japanese?
“Do you speak Japanese?”とは、直訳すると、「あなたは、日本語を話しますか?」です。
そして、
「日本語を母語並みに、日常的に使いますか?」
というニュアンスが含まれています。
例えば、
来日した外国人の方に、“Do you speak Japanese?”と聞いたとしたら、その外国人の方は
あの方は、私のことを日本にとても詳しい人だと思ったのだろうか…
と思われるそうです。
ここで思い出して頂きたいことは、「Doは習慣的な行動に使う」ということです。
ということは、このDo you speak Japanese?を、日本人ではなく、アメリカ、英語圏内でネイティブの方に対して使った場合、「日本語を母語並みに(習慣的に)よく使いますか?」というニュアンスが含まれるので、
相手に「えっ?急にどうしたの?日本人だと思われたのかな?」という印象を与えるので、人によっては、少々違和感のある表現になるということなのです。
では、Can you~で尋ねるとどういうニュアンスになるのでしょうか。
Can you speak Japanese?
“Can you speak Japanese?”を直訳すると、「あなたは、日本語を話せますか?」となります。
そして、
「日本語を第二言語として話せますか?」と能力を尋ねるニュアンス以外に、「日本語で話してもらえますか?」
というニュアンスが微妙に含まれています。
ここで、先ほどと同じように、見るからに英語圏の外国人の方に、“Can you speak Japanese?”と聞いたとしたら、
何か、困ってるのかな?日本語で話がしたいのかな?
まさに、「Canは能力に使う」と先ほどお話したことを思い出せば、「日本語を第二言語として話せますか?」という意味であることは当然の解釈ですが、それにプラスして、「日本語で話せますか?」という意図がぴったりの表現になるというのが、この表現の難しいところです。
2.Do you speak English?/Can you speak English?の違い
Do you speak English?
来日された外国人に対して、“Do you speak English?”は、「日常的(習慣的)に英語を話しますか?」、「あなたの母語は英語ですか?」というニュアンスでよく使われます。
日本に来られ、旅行している外国人に対して使った場合は、「英語ネイティブに思われたんだ」という印象を与えるとのことです。
Can you speak English?
ここで、日本に来られた外国人に対して“Can you speak English?”は、「(能力として)第二言語として話せますか?」という能力を尋ねるニュアンス以外に、「英語で話してもらえますか?」と依頼しているようなニュアンスが微妙に含まれています。
日本を旅行している外国人の方に対して使った場合は、
この方は英語で話したいんだね
という印象を与え、この時点で、質問者は英語で会話が十分できるんだろうと受け取るのが一般的であることになります。
Can you speak English?と聞いた後、しどろもどろの英語になってしまっては、元も子もないのは目に見え見えです。
相手がムッとする言い方
ここでちょっと気を付けたいことがあります。
英語圏内で、ネイティブの方に対して“Can you speak English?”を使った場合、「あなたの母語は英語ですか?」というニュアンスが含まれます。
この質問に相手は、
えっ?ここはニューヨークだよ、英語を話すのが普通なのに、なぜ聞いてきたんだろう?
という印象を与えてしまうとのこと…
「わざわざ確認しなくても英語は話せるし、英語が話せない移民のように思われたのかしら?」と、相手がムッとしてしまうのもありとのことなので、Can you speak English?の使う相手というのは、少々気を付けたいですね。
3.He can speaks English /He speaks Englishの違い
He can speaks English.
“He can speaks English. “とは、「彼は英語を話す能力をもっている」という意味になります。
要は、彼は、日常的に英語を話さないけれど、英語で意思疎通できる、意思疎通できるレベルであると聞き手は受け取ります。
「彼は第二言語として英語が使えるんだよ」と言いたい時によく使われるそうです。(※Helloを言えるだけでもHe can speaks Englishということはできます。)
He speaks English.
“He speaks English.”とは、「彼は日常的に(習慣的に)英語を話しています」、「彼の母語は英語です」、「彼は英語を母語並みに話しています」のように、英語に堪能なニュアンスが含まれています。
実力試し
もうCan とDoの違いを迷わない皆様へ問題です、デデン(効果音)。
それぞれ、DoまはたCanどちらで文章を作ったらよいでしょうか?
まとめ
以上をまとめます。
同じ言葉の表現でも、相手や状況によって、相手に与える言葉のニュアンスが変わるのが英語の難しいところでもあり、面白いところでもあります。
ですが、このニュアンスの違いを一つでも多く知っていれば、外国人の方とよりスムーズな会話をすることができるようになります。
旅先で、国内で、外国人の方を見かけたら、まず第一声に使ってみては如何でしょうか。