どうもみなさん、だるまんです。
「研究デザイン」では、研究デザインには「質的研究」と「量的研究」の2種類あるというお話をしました。今日は、その違いについてみていきます。
概念の違い
文字から見て、量的は数で表す研究、質的は数であらわせないものを扱う研究!と覚えましょう。ただ、試験対策として自由解答を求められる時もありますので、聞かれたら筆記できる答案は作っておくことをおすすめします。
- 質的研究:数量で表現できないような説明をデータで表す研究
- 量的研究:文字通り“数値”で表す研究
特徴の違い
それぞれの特徴があります。単語をみると、特徴がよくわからない単語もあると思います。
この辺りは、筆記で聞かれることは確立が低いので意味まで覚える必要はないですが、英単語では覚えておく必要があります。<特徴>にある単語を見れば、どちらの研究」の話をしているかわかるヒントになります。
研究デザイン | 特徴 |
質的研究 | 信用性、主観的、領域固有性 |
量的研究 | 外的妥当性、信頼性、一般化可能性 |
データー収集の仕方
そもそもデーター収集の方法が異なります。この違いを見ると、なんとなくその違いを感じることができると思います。
- 質的研究:非構造化面接、参与観察、フィールドワーク
- 量的研究:構造化面接、質問紙、無作為対象実験(ランダム化比較試験)
難しい言葉は気にしないとして、
つまり、「質的研究」は、対象者と面接でざっくばらんに話してもらったり、対象者を観察したり、実際に現場で自分が参加してみて、対象者の「言動」や自分が感じた「体験」などをデータと化して分析します。
一方の「量的研究」は、”数”命!なので、とにかく数字を取りたいわけです。
なので、面接と入ってもあらかじめ評価基準と質問項目を決めておくマニュアル的面接や、アンケート用紙で回答数を集めたり、グループをランダムにふたつにわけて比較して数値データを取るといった研究をします。
看護研究でよく使われるのは?
即効で作った研究計画を例に説明します。つっこみどころ満載なので、参考までに聞き流してください。
看護研究で例えるならば、
研究テーマ:「患者家族におけるインフォームドコンセント」
目的:患者家族へのインフォームドコンセント、看護師の対応
対象:インフォームドコンセントをしている看護師、臨床3年以上
とした時に、考えられる研究方法はこちらです。
- 量的研究:アンケート調査で5病院300枚のアンケート用紙を看護師に配る
- 質的研究:インフォームドコンセント対応した看護師10人と面接
みたいな研究方法が考えられます。
でも、研究方法でとれたデータから導き出せる結論は、それぞれ異なりますし、実際、研究協力してもらえる依頼先がどれくらいあるのかなど、物理的な問題があって、研究デザインを決めるというのは、色々吟味が必要な話になってきます。
分析方法の違い
集めたデータの分析方法、料理の方法が異なります。
研究デザイン | 分析方法 |
量的研究 | 統計学的分析 |
質的研究 | グランデッドセオリーアプローチ、 エスノグラフィー、KJ 法、フィールドワーク |
この変の単語は厳密には試験対策で覚える必要はありません。だるまんも入学後に知りました。
量的研究は「数量」を分析するので、「統計」しか分析しようがありません。数値から様々なグラフを作り出して、データから結論を導き出します。
質的研究は「数量以外の言葉」などを分析します。いくつかの分析方法がある程度に知っておくといいと思います。
試験で覚えておくべきポイント
たくさんお話しましたが、今日、試験的に覚えておくべき内容はズバリこちらです!
研究デザインに関する英単語
「質的研究」「量的研究」を取り巻く単語を覚えておくと、どちらの手法の研究なのかを推測するヒントになれます。親しみのない単語ばかりですが、がんばって覚えましょう♪
No | 日本語 | 英単語 |
1 | 信用性 | Credibility |
2 | 主観的 | Subjective |
3 | 領域固有性 | Domain specificity |
4 | 外的妥当性 | External validity |
5 | 信頼性 | Reliability |
6 | 一般化可能性 | Generalizability |
7 | 非構造化面接 | Unstructured interview |
8 | 参与観察 | Participation observation |
9 | フィールドワーク | Fieldwork |
10 | 構造化面接 | Structured interview |
11 | 質問紙 | Question paper |
12 | 無作為対象実験 (ランダム化比較試験) | Random target experiment (Randomized controlled trial) |
13 | 分析方法 | Analysis method |
14 | 特徴 | Characteristic |
16 | 看護研究 | Nursing research |
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は、「系統誤差と偶然誤差」についてお話したいと思います。
#1<研究デザイン>▼
#3<系統誤差と偶然誤差>▼