【人生の雨宿り#014】うつで登校拒否の子供からの暴言に絶えられない【子育て】

人生の雨宿り

こんにちは、人間関係研究所「人生の雨宿り」のだる美です。

先日、国立成育医療研究センターからの調査結果で、小学5~6年生の9~13%、中学生の13~22%に、中等度以上の抑うつ症状があるとのことが報告されています。

大人なら自ら異変に気づいて受診をしたり、職場の健診等でわかることもありますが、それが子供だとしたら、なかなか気づきにくいことです。

もし、わが子がそのような精神的な病になったとしたら…親はどのように付き合っていけばよいのでしょうか。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

相談内容

相談者
相談者

高校2年生の息子がいます。子供の頃からいたずらっ子で、いつも私を笑わせてくれるようなとても明快な子でしたが、高校進学をして間もない頃から、表情は暗く、言葉が減り、部屋に引きこもるようになり、今年の4月からは学校へ行かず、毎日家で過ごしています。夫から言われて病院へ連れて行ったところ、うつと診断されました。それからは通院をしつつ、毎日私と家で過ごす日々ですが、「学校に行きたくない」とか「お前のせいでこうなった」、「小さい頃のあの時傷ついた」、「虐待された」、「うざい」、「でてけ」等など、体調が悪い時は私に対する暴言がひどいです。症状のひとつだと思っていても、実際に暴言を吐かれるととてもつらく、つい感情的になってしまい、疲弊しています。息子には他の子達のように登校して普通の学校生活を送ってほしいと思っています。どうしたらよいでしょうか?

だる美の見解

子供ができる前には、子供が出来てくれたら…と欲し、
子供を授かれば、健康に生まれてくれれば…と願い、
子供が生まれたら、自分の夢を託して成功者になってくれれば…というのが、大部分の親はそう思っています。

ですが、小さかれ大きかれ、育てようと思った通りにはなれず、だからといって、親子という名のもと、途中で放棄するわけにもいかず…

これほど難しい事柄が、世の中どこにあるでしょうか。

高校2年生になった息子さんがうつという診断を受けられ、相談者さんのみならず、息子さんにとっても描いていた高校生活とはかけ離れた生活となり、さぞ、つらい時間を送られていることを察します。

治療をされているとのことなので、主治医の指導のもと、状況が良くなる時まで治療を継続していくべきですが、気になることは、相談者さんのことです。

息子さんからの暴言に心傷つくことが多くあると察しますが、それは息子さんにとってお母さんがとても気優しい方、頼れる方、自分に害を与えない方だと分かっているからこそ、お母さんにあたっているのだと言えます。

だからこそ、受け止めてあげてください。

受け止めるというのは、真に受けるということではないです。

息子さんが言ってくる言葉をしっかり受け入れたよ、というメッセージだけ明確にしてあげたらいいと思います。

例えば、

「学校に行きたくない」と言われたら、
「そう、学校に行きたくないのね。今は行きたくないと思うけど、10年、20年後のために行った方がいいんじゃないかな?」と返し、

「お前のせいでこうなった」と言われたら、
「そっか、私のせいだと思っているんだね、ごめんね。」と返し、

「小さい頃のあの時傷ついた」と言われたら、
「そうなんだ、あの時、傷ついたんだ。それは知らなかった、悪気はなかったんだよ、その気持ちに気づいてあげられなくてごめんね。」と返し、

「うざい」、「でてけ」と言われたら、言われた通り部屋を出て、そっとしておくことです。

決して、反撃をしないこと、今できることは、彼の言葉を受け入れることのみです。

もし、息子さんに言いたいことがある時は、「お母さんはこういう方がいいと思うけど、どうかな?」と提案で話し、決して「~しなさい」的な指示は控えることです。

そして、他の子達のように普通の高校生活を送ってほしいと言う執着は捨てることです。

今、彼が相談者さんの目が届くところで、日々の暮らしを送れていることだけを思えば、それだけでも十分なことではないでしょうか。

極端な言い方になりますが、学校に行かなくても、人は生きていくことはできます。

学校が人生すべてではない、他所様の子が基準ではない、息子さんには息子さんなりの成長過程があります。

それに気づき、相談者さんご自身がまずは生き方の観点を変え、気が楽になることです。

お子さんのために不幸になる必要はありません。

生きていれば、さまざな事柄が起こります。

良いことが起きたとしても、時を経てみれば、それがかえって仇になることもあり、
悪いことが起きたとしても、時を経てみれば、それが良いことにもなりえるもので、

要は、物事には良いも悪いもないので、良く取る必要も悪く取る必要もないもの、人間万事塞翁が馬です。

息子さんがうつになって学校に行けないことが悪いことでもなければ良いことでもない、ただ、起きたことをどのように対応していこうか、それだけを見つめてみることです。

彼がその病気と上手に付き合っていけるためにも治療は継続していくことはもちろんのことですが、今後どのような状況になろうとも、彼そのものを受け入れてあげること、それを見守る相談者さんも犠牲にならず日々幸せであることに限ります。

タイトルとURLをコピーしました