アンニョンハセヨ、基礎韓国語「オソオセヨ」のだるソナです。
第1話では、ハングル文字の誕生説と生みの親である世宗大王についてご紹介しましたが、今回は、その話に引き続き、韓国の生活文化に欠かせない陰陽五行説について調べてみました。
ハングル文字と陰陽五行説
陰陽五行説とは?
陰陽五行説は、3000年も前の中国で作られた思想らしいのですが、
世の中のすべてのものには「陰」と「陽」があるという「陰陽説」と、
木・火・土・金・水という「五行」でわけることができる「五行説」が統合した思想のことだそうです。
さらに説明すると、
「陰陽説」というのは、
「太陽と月」なら、太陽が陽で、月が陰、
「奇数偶数」なら、奇数が陽で、偶数が陰、
「男女」なら、男性が陽で、女性が陰、
「表裏」なら、表が陽で、裏が陰
というように、世の中にあるものは、すべて、相対する関係性にあり、相対しながら一つを形成しているという、理論になります。
そして、「五行説」というのは、相生理論のことで、
具体的には、
木がこすれあうと火が生じ(木生火)、
火が燃えると灰(土)が生じ(火生土)
土から金が生じ(土生金)
金は冷えて表面から水を生じる(金生水)
というように、循環を繰り返すと言われています。
これに対比して、相克理論というのもあります。
水は火を消し(水克火)
火は金を溶かし(火克金)
金は木を切り(金克木)
木は土を刺し(木克土)
水を吸収して流れを止める(土克水)
こういう「陰陽五行説」の思想が、韓国のさまざまな生活文化に浸透されているとのことですが、関心を持ってのぞいてみると、なるほどと頷くことがいくつもありました。
どのような生活文化?
陰陽五行説の思想が反映されているものをいくつか挙げてみます。
例えば…
- 伝統チマチョゴリのセットンチョゴリ
- 韓国の国旗
- 石焼ビビンバ
- 名前
- ハングル
に陰陽五行説の思想がそれにあたるそうです。
チマチョゴリ
伝統のチマチョゴリを「セットンチョゴリ」といいますが、虹色の虹色の縦縞の生地のカラーは「紅・黄・青・緑・白・紫」が基本となっているそうです。
まさにこの色とは、陰陽五行説の中間色となっているそうなのです。
また、意味として、悪い邪気を払い、幸福と無病息災、長寿をもたらすと言われるため、花嫁道具の中にある布団は、必ずセットンカラーの布団を持っていくのが風習とされています。
実際に使わなくても魔除けで持っていくそうなので、韓国旅行へお出かけされた際には、布団屋さんを見てみては如何でしょうか。
韓国の国旗
韓国の国旗を「太極旗(テグキまたはテグッキ)」といいますが、
- この真ん中にある円「太極」は万物を表す
- 赤は陽、青は陰
- 配置されている四隅は乾・離・坎・坤で、東西南北、天地火水、春夏秋冬などを意味する
というように、五行陰陽説の思想が多く反映されています。
石焼ビビンバの具材
石焼ビビンバには、さまざまな具が少しずつ並べられていますが、これも、陰陽五行説をふまえた、「五味五色五法」が表れているメニューです。
- 五味:甘、辛、酸、苦、鹹(塩)
- 五色:青、赤、黄、白、黒
- 五法:生、煮る、焼き、揚げ、蒸し
となっています。
これを摂り入れることにより、健康に良いとされているのが「薬食同源」という考え方だそうです。
私達日本人の暮らしの中でも、陰陽五行説は密着されています。
まず第一にご飯を炊いたら、上と下をかき混ぜてよそうのも、陰陽五行説のもとづいているのだそうです。
今日は韓国の文化についてお話をしました。次回は、ハングルと陰陽五行説の関係については、お話しします♪