こんにちは、だるまんです。
5月頃から各大学院で進学説明会は始まり、それとほぼ同時に研究室訪問こと、事前面接も始まります。
事前面接の概要については、「教授との事前面接」にまとめていますが、それに+αで、経験から事前面接で聞かれた定番の質問8点と、教授の頭を縦に振らせる回答の作り方の秘訣について、お話ししたいと思います。
事前面接が受験の9割を占めています、心して準備してください。
よく聞かれる質問8点
①研究テーマ・内容
大学院進学後に取り組みたい研究テーマ・内容は、第一に聞かれる質問事項の一つです。
ここで必要な研究知識とは、その研究テーマ・内容の「研究の背景(なぜそこに着目したのか)」と「目的(その研究を行う理由)」の二点が明確に伝えられるかどうかです。
ここで、可能であれば、指示がなくても上記の2点を書いた研究計画書を持参すると、尚印象はGOODだと思います。(例:下記図)
引用文献までは余力のある場合のみで構いませんが、その研究テーマの分野では、現時点でどのような研究がなされているのかの知見は、基本知識として把握しておき、挑むことが必須です。
その分野に関心があって研究テーマにしたいと申し出たところで、問われて言葉に詰まることのないように、準備をしておいてください。
②これまでの学歴・キャリア
簡単な自己紹介で、お伝えして頂きたい部分です。
今に至るまでの学歴・キャリアを端的に述べる程度ですが、キャリアが長いとそれだけで話す時間が長くなってしまうので、A4一枚にまとめる、もしくは履歴書を持参、教授に資料としてお見せすると、話はスムーズ、時間短縮になります。(※面接修了後、返却されます)
加えて、用意の良さに、印象アップにつながることと思います。
場合によっては、必要に応じて、キャリアについて、細かく聞かれることもあります。
同じくして、自分のキャリアだけに、お答えにつまることのないよう、準備をしてください。
③現在の状況
現在の状況について、端的にお伝えください。同じく、細かく聞かれることもあります。
それは、学業を進めることができる環境であるかどうかを知るためでもあります。
率直に話すことが肝心です。
④この大学院に受験を決めてる理由は?
第二に必ず聞かれる質問です。
「他の学校ではなくて、ここで受験をと思っているには、何か理由はありますか?」と、やんわり聞かれることがあります。
受験者の立場として答えられるいくつかの例文をあげておきます。
- 前から進学するなら、先生の研究室と決めていた
- 〇〇を学ぶならここがいいと思った
- 知人や先輩、家族から勧められた
- 家から近いこともあり、常にこの大学院に憧れていた
- 先輩が入学して、その話を聞いて影響を受けた
- 講演会で先生に出会い、先生の門下生になりたいと思った
- ずっと前から先生を知り、長年追っかけていた
- これからの時代にビジョンがあると思っている
どちらにしても、正解も不正解もないことですが、迷わずに、即答できるように準備をしておくことです。
⑤他の大学院への受験予定はありますか?
併願予定のある方にとって、一瞬、どう答えることが正解なのか、内心動揺する質問です。
万が一、第一志望校ではない場合は、入学を辞退する可能性もあり、併願予定である旨を伝えたほうが望ましいですが、やはり一途であると答えたほうが、入学できる確率は高い気はします。
なにせ、狭い社会で、またどこかでお目にかかることもありますので、その辺は…
⑥卒業後に考えている進路は?
大学院進学の目的とは、卒業後の進路とイコールです。
教授は大学院生の進路相談までをもケアするのが一般的ですので、進学前に把握をしておきたい情報の一つだと思います。
大学教員になるのか、CNSやNPの資格取得を目指して臨床に戻るのか、海外留学へ行きたいのか、シンクタンク系に就職したいのか等など、卒業後に考えている進路は明確にしておいてください。
大学院生卒業生の進路についてはこちらの記事にまとめています▼
この質問に類似して「大学院受験を決めた理由は?」と聞かれることもあります。
⑦結婚は?お子さんはいますか?
女性が多い看護系大学院では、結婚・妊娠・出産・育児などのライフイベントを院生時代に重ねる人は多いです。
特に、妊娠以降のライフスタイルでは、子供のケアが優先となり、学校を早退したり、休学をするといったことはよくあることなので、教授としてはそのような対応の有無については、事前把握しておきたいことだと思います。
ある現状を率直に伝えてください。
それが受験合否の足枷になることは全くなく、かえって進学後に協力をしてくださるはずです。
⑧今まで取り組んだ研究内容は?
大学での卒論、職場での看護研究など、これまでひとつでも看護研究を行った経験のある方は、その研究内容の資料や研究リストを持参すると役に立つと思います。
その内容が今回の研究テーマとは、無関係な研究であったとしても、ご自分のポートフォリオとして、持参することが、受験に挑む者としての誠意に、自己PRにもなれると思います。
+α
面接の最後には、「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いので、一つ二つ予め質問は用意しておくとよいと思います。
- 研究室には何人の学生がいるのか
- 卒業生の進路
- 研究室のコアタイム
- 博士課程への進学について
補足事項
事前面接に、下記の書類を持参することをご提案しました。
- 履歴書 or A4にもまとめたもの
- 研究計画書(研究背景・研究目的)
- 研究実績リスト(研究論文でもOK)
これらの資料は、事前に教授から持参を求められる場合もあります。
求められず、持参したとしても、お渡しするかどうかは臨機応変な判断が必要ですが、経験上、持参したところで、話はスムーズに進む、先生の反応がいいと感じていました。
まとめ
事前面接は、おおよそ30分程度ですが、実に短い時間です。
その30分に、どこまで自分という人間をアピールすることができるのか、伝えることができるのかは、あなたにかかっています。
同じ話をするにしても、どのような前振りで、どのような話の流れで、どのように伝えるか…今回あげた8点の回答を考えるだけでもかなりエネルギーのいることだと思いますが、考えて、練ってください。
その分だけ、必ず、誠意は相手に伝わります。
「もし私が10分のスピーチをするなら1週間の準備が必要だ。」(アメリカ元大統領ウッドロウ・ウィルソンの名言)
もう、おわかりですね。
準備した者だけに扉は開かれます。