こんにちは、だるまんです。
保助看の資格をもって活躍される方の中には、自己向上できる方法を日々模索している方はかなり多いものです。
その自己向上の方法の矛先を大学院にした際に、つきまとう悩みのひとつに、「看護大学院へ行くべきか、もしくは、看護大学編入をすべきか」がある、とはよく聞く話です。
そこで、看護大学院と大学編入の選択基準について解説をします。
看護大学院と大学編入

大学院受験資格はある?
看護大学院か、大学編入かという悩みを持つ方は、「専門・短大卒者である方」もしくは「看護大学以外の大学を卒業された方」が多い気がしています。
結論からいうと、前者は大学院毎に行われる「入学資格審査を受ける」ことで受験資格が得られ、後者は既に学士保有者であるので、当然、大学院受験資格を得られている状況で、両者共に受験が可能です。
ただ、どちらを選択したほうが後で後悔することのない、賢い選択になれるかどうか、が疑問点なのだと思います。
判断基準
少し話を整理してみると、上記に挙げた対象の方の共通点は、「看護大学の看護学士がない」ということです。
看護学士がないので、それを看護大学編入から取るべきなのかどうかを迷っていると思われますが、それを判断できる基準があります。
それは、「進路選択」です。
具体的には、将来、大学教員を目指したいと思われるのであれば、大学編入をしたほうがいい、臨床に戻るのであれば、看護学士なしで大学院へ進学してもいい、という私見です。
では、その具体的な理由について解説します。
大学編入したほうがいい理由
まず、大学教員を目指される場合、大学編入をしたほうがいい理由は、「出世」に絡むからです。
大学教員というのは、大学院修士課程・博士課程卒業後に、各大学の求人公募へエントリーをし、審査通過できた場合、晴れて、大学教員として就職することになります。
大学院博士課程卒であれば、助教スタートとなり、その後、必要に応じて審査を受けたり、新たな大学へ公募しつつ、講師、准教授、教授と職位があげていきます。
この審査において、評価のひとつに学歴も含まれるので、「看護大学卒の学歴」とは、決して無視できない要素になりえます。
大学編入での2年間にかかる時間、経済面、労力は必要ですが、大学教員にとって、出身大学院だけでなく、出身大学というのも、大事なスペックのひとつですので、ひとつひとつ、あせらず、でも急がずで、必要な要件を揃えていくことです。
大学院直行でOKな理由
では、次に、臨床に戻る場合、大学院進学でよい理由は、社会で求められるのは「最終学歴」だからです。
臨床に戻って活躍をされる場合、時に、自らの学歴公表をせざるを得ない場面におかれることもありますが、その際に求められるのは、あくまで最終学歴です。
それに臨床現場が求めるものは、今のところ、学歴以上に直戦力なので、院で学んだ研究手法で学会発表を積極的に行うとか、院で取得した資格を有意義に活用した活躍をしてくれるということを期待されています。
なので、看護学士がないから給与が変わらない、看護学士がないから出世ができない、看護学士がないから対外的に評価されない、ということはないということです。
遠回り、お金の無駄遣いする必要は、全くないです。
環境が整うようであれば、直接大学院進学する準備をされることです。
進路が決まっていない場合
大学院教員になりたいのか、それとも臨床に戻りたいのか、まだ決まっていないという方は、自分の「性(さが)」を見極めてみるとその答えが出ると思います。
人と関わるのが好き、現場が好き等、と臨床を好まれる方は、アカデミックに一度入ったとしても戻られる方が実に多いので、その場合は臨床へ戻ることを前向きに考えて、大学院進学を検討することです。
一方で、人と広く関わることを好まず、物事を分析したり、地味なことでもコツコツ積みかさねられる方はアカデミックに向いているといえるので、大学編入から検討することです。
学歴コンプレックスは気にするな
上記で紹介した基準、「大学教員になりたいか」「臨床に戻りたいか」の希望進路を基準にして考えれば、大学院進学か大学編入かの答えはでると思います。
看護学士を持っていないということに、後ろめたさやコンプレックスを感じる方もいるようです。
でも、それって、気にすることは、まったくないと筆者は思います。
なぜなら、筆者も含め、人は「ないものねだり」で、その欲望に天井はないからです。
例えば、専門卒なら短大卒の学位を、短大卒なら大卒の学位を、F大卒ならA大卒の学位を、私立A大卒なら国立卒の学位を、地方国立卒なら都内国立卒を、都内国立卒看護なら医学部卒を…とうらやましく思う傾向を人は誰でも持っています。
だからこそ、気にすることないのです。
それを気にしているくらいなら、さっさと大学院へ進学をして、院卒スペックを取得することです。
大学院進学は、誰のためでもなく、自分のために時間もお金も労力もオールインできる、とても恵まれた選択だと思います。
その恵まれた環境が自分にやってきたことに感謝しつつ、存分に謳歌してほしいと願います。