こんにちは、だるまんです。
本記事では東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻の分野・倍率・学費・試験概要・過去問・スケジュールなど、受験全般について解説をします。
大学院の基本情報
専攻名 | 【国立】東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻 |
所在地 | 〒113-0033 東京都文京区本郷7丁目3番1号 |
アクセス | 営団地下鉄丸の内線「本郷三丁目駅」下車徒歩約10分 |
問い合わせ先 | 大学院係 03-5841-3309(直通:平日9:00~17:00) 東京大学大学院SPH公式サイト |
どのようなコースがあるの?
博士前期課程(修士課程2年)の1年コースと2年コースがあります。
取得できる資格は?
公衆衛生大学院で取得できる専門資格はなく、学位授与のみになります。
取得学位:公衆衛生学修士(専門職)
専攻領域とは?
領域は下記のとおりに別れています。
- 疫学保健学
- 生物統計学
- 社会予防疫学
- 臨床疫学・経済学
- 医療コミュニケーション学
- がん疫学
- 行動社会医学
- 精神保健学
- 健康教育・社会学
- 保健社会行動学
- 健康増進科学
- 医療倫理学
- 保健医療人材育成学
- 医療科学
- 健康医療政策学
- 臨床情報工学
- 医療情報システム学
- 法医学・医事法学
- 国際環境保健学
- 保健医療科学
- 環境健康医学
領域案内はこちら
試験概要
まずは募集要項の内容を抽出してみました。
募集要項
コース | 専門職学位課程 |
授与学位 | 公衆衛生学修士(専門職) |
定員 | 約30名 2年コース約20名(標準修業年限2年) 1年コース約10名(標準修業年限1年) |
入学月 | 4月 |
履修期間 | 1年コース/2年コース |
出願資格 | 2年コース:通常の修士課程の出願資格(主に4年制大学卒業(見込)者) 1年コース:通常の修士課程の出願資格+実務経験 |
選抜方式 | 一般選抜 社会人選抜(実務経験3年以上) 外国人留学生選抜 |
出願資格審査 | 令和3(2021)年5月31日 (月)まで |
出願期間 | 令和3(2021)年6月22日(火)から6月30日(水) |
試験日 | 筆記試験:令和3(2021)年8月16日(月) 面接試験:令和3(2021)年8月19日(木) |
合格発表 | 筆記試験合否発表:令和3(2021)年8月18日(水) 最終試験合否発表:令和3(2021)年9月3日(金) |
初年度納入金 | 入学料 282,000円 授業料年額 535,800円 |
昼夜開講制度 | あり |
長期履修学生制度 | あり |
募集要項 | 令和4年募集要項 |
※上記の内容は、過去の募集要項を参考にしています。新年度の募集要項は公式サイトにてご確認ください。
試験倍率は?
公表されている入試データから算出しています。
※試験倍率=志願者数÷合格者数
修士課程 1年コース | 修士課程 2年コース | |
定員 | 10 | 20 |
志願者数 | 1年コース・2年コース合わせて 77 | 1年コース・2年コース合わせて 77 |
合格者数 | 12 | 21 |
倍率 | 6.4 | 3.6 |
1年コース6.4、2年コース3.6でした。
あくまで数値目安なので、試験対策にはしっかり取りくみたいものです。
試験科目は?
試験科目は下記のとおりとなります。
英語 | 専門 | 小論 | 面接 | |
修士課程(1年コース) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
修士課程(2年コース) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
試験対策に関する記事はこちらにまとめています。筆者がおすすめする教材もご紹介しているので参考ください。
受験にお役立ち情報
教育訓練給付金で10万円がもらえる?!
厚労省がキャリアアップ支援で行っている「教育訓練給付金制度」という制度を東京大学大学院では導入しており、1年コース・2年コース進学者は、進学後にこの制度を利用して10万円の給付金をもらえることが可能です。
申請には、学校窓口にて必要書類を入手後、お住いの管轄のハローワーク窓口にて申請手続きをする必要があります。
給付要件は下記に掲載しています。制度の詳細はこちらをご覧ください。
また受給希望の方は、学務課へ問い合わせをすると詳しく教えてもらえると思います。
大学院説明会はいつ?
大学院説明会は年に1回開催されています。
日程 | 6月5日(土)15:00~16:30 |
内容 | 入試説明会 |
事前申込 | 要 |
詳しくはこちらに掲載されています。
事前面接は必須?
事前面接は、不要です。
入学後に研究内容に沿って指導教員が決まるので、入学前の事前面接は不要となります。
そのため、入学前の入試説明会には積極的に参加、志望先研究室があれば、なるべく教授とマンツーマンでお話しする機会を自ら作り、設けておくことはプラスになると思います。
事前面接の取り組み方はこちらにまとめています↓
過去問取寄せ方法は?
過去問は東京医学会窓口もしくは郵送請求で購入することができます。
詳しい入手手続き方法については、こちらのページに掲載されています。
募集要項の取寄せ方法は?
募集要項は、大学院担当窓口で窓口受け取りもしくは郵送請求が可能です。
詳しくはこちらに掲載されています。
よくある疑問
働きながら通える?
東京大学大学院では、基本的にフルタイム学生が望ましいとされていますが、働きながら進学することが不可能ではなく、志望先研究室の教員と就労先との相談次第となります。
それに加えて、下記の制度を利用する方法があります。
- 長期履修制度を利用する
働きながらの進学をされるとしたら、その旨を志望先の教授に相談のうえ、上記制度を利用するという方法が選択肢となります。
長期履修制度とは?
長期履修制度では、修業年限を延長して働きながら進学することが可能です。
例えば、修士課程2年が標準修業年限ですが、それを3年または4年に延長することができます。
長期履修制度の入学枠があるわけではなく、入学志願票の所定欄に希望を記載し、合格者には申請手続方法について通知されます。
そのため、長期履修制度は入学後、希望して叶うことではないので、事前相談の場で教授に相談すべき事柄のひとつとなります。
長期履修制度についてはこちらの記事にまとめています↓
学費はどれくらい?
学費は、下記の通りとなります。
修士課程 1年コース | 修士課程 2年コース | |
入学金 | 282,000円 | 282,000円 |
学費/年 | 535,800円 | 535,800円 |
合計 | 817,800円 | 1,353,600円 |
これ以外にも、入学後に教科書代、研究室毎に回収する慶弔費やお茶代などがかかります。
奨学金制度はある?
募集要項には、下記の奨学金が紹介されています。
- 日本学生支援機構奨学金
そのほかにもさまざまな奨学金制度があり、公式サイトの奨学金検索エンジンで検索が可能です。
奨学金には、学校卒業後に返還が必要な「貸与型」と返還が不要な「給付型」があります。
給付型は基本的に競争率が高いので、早めの準備でエントリーすることをおすすめします。
他にも経済支援に対する授業料免除や分割支払い制度などもありますので、必要な場合下記へご相談をされてみるとよいと思います。
子育て中でも大丈夫?
子育て中で大学院進学されている方はおり、どの大学院でもある程度の理解と協力は頂けると思いますが、育児をサポートしてもらえる家族や周囲の態勢を整えておく必要はあります。
入試担当者や学校説明会へ参加された際もしくは事前面接時に、子育てでの修業が可能かどうかを質問してみると良いと思います。
2・3流大卒でも合格できる?
卒業学歴関係なく、希望されるようであれば合格は十分可能、ぜひ、挑戦して頂きたいです。
学士がなくても進学できる?
基本的には学士が必要な大学院ではありますが、学士がない場合に大学院志願をする方法があり、下記の2つの方法が検討余地となります。
- 出願資格認定審査を受けて大学院受験をする
- 学位授与機構で学位を取得する
- 学士を取得してから大学院受験をする
出願資格認定審査を受けて大学院受験をする
大学院受験では、学士がない方の受験者を対象に「出願資格認定審査」を行っており、一般受験前にこの審査を受けて通過できた場合、学士がなくても大学院受験をすることが可能です。
詳しくはこちらの記事にまとめています↓
学位授与機構で学位を取得する
必要単位を集めて学位授与機構で「看護学」の学位を取得する方法があります。
こちらの記事で学位授与機構での学位取得方法を紹介しています↓
学士を取得してから大学院受験をする
大学の3年生編入または通信大学で学士を取得してから大学院受験をするという方法もあります。
看護教員になることを希望される方にとっては、学士の学歴も就職の際に大事な評価要素になりますので、時間と労力とお金はかかりますが、こちらの道は将来的にもおすすめです。
問い合わせ先
不明な点は躊躇することなく問い合わせをしてみることです。
まとめ
以上、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻の受験全般の解説でした。
社会人進学者のために1年で修了できるコースがあり、期間を集中して進学できるだけでなく、教育訓練給付金制度も適応している点も魅力だと思います。
受験校に検討されてみては如何でしょうか。