こんにちは、だるまんです。
看護系で大学院進学先と言えば、看護学研究科から検索されることが一般的で、穴場的な進学先があります。
それは、公衆衛生大学院のことです。
しかも、ある制度を利用することで、学費の40%を給付してもらうことも可能とのことです。
今回は、そんなダブルお得なお話をします。
公衆衛生大学って意外と知られていない穴場的な進学先?!
そもそも、公衆衛生大学院って何?
と思われる方の方が、大半です。
まず、大学院の種類について簡単にお話しすると、大学院とは、「大学院」と「専門職大学院」のふたつに大きく分類されています。
前者の「大学院」と言えば、看護大学院のように、一般的な研究者コースの修士課程と博士課程にあたります。
後者の「専門職大学院(プロフェッショナルスクール)」とは、実務の専門家を育成をすることを目的としており、経営学のMBAを始め、会計学、法学、社会福祉学、心理学等など、専門に特化した教育課程をおいています。
今回ご紹介する公衆衛生大学院もそのうちのひとつで、名称通り、公衆衛生の実務に指導的立場で貢献する専門職の育成を行っています。
具体的には、ケースメソッド演習や現場実習による実践教育に重点を置いている特徴があります。
公衆衛生看護学と公衆衛生大学院の違い
さて、ここで触れておきたいのが「公衆衛生看護学」との違いについてです。
近年、看護大学院に「公衆衛生看護学」という専攻名が増えてきましたが、元は、地域看護学のことを指しているとのことです。
仮に、同じ研究テーマをそれぞれの大学院で扱った場合、どのような差があるか予測してみると…
看護大学院の公衆衛生看護学であれば、看護的視点での研究となり、公衆衛生大学院であれば、医学・疫学・政策的視点での研究になるという、大まかな違いがあると考えられます。
穴場進学先な理由
もし、大学院受験先を検討中の方であれば、ぜひ、この公衆衛生大学院を視野に入れて検討してみてほしいです。
理由は、看護大学院にはないメリットがあるからです。
一つ目に、公衆衛生大学院には医療業界のみならず、他業界の異職種の方々が進学してくるので、幅広い人脈ができる点です。
例えば、医療保健に関する業務に携わる公務員、シンクタンク、団体職員、医療系企業の会社員等が同級生となり、必然的に人脈は広がるだけでなく、親しくなれます。
二つ目に、医学部教授らが指導教授となり、看護に偏らない医学全般の授業を受けることができるので、学問の視野が広がる点です。
三つ目に、修士課程を経て、看護大学院の博士課程へ進学をするのもよし、医学部の博士課程へ進学するのも良し、東大であれば、SPH博士課程へ進学するコースもあり、進学の選択肢が増えるという点です。
この3点については、公衆衛生大学院進学者だからこそ得られる特権です。
一方でデメリットを上げるとしたら、研究テーマによっては、看護的な観点や視点から少し外れる可能性が出る点ではないかと思います。
また、修士号・博士号の学位は、看護学ではなく、公衆衛生学(Public health)となるので、看護学で大学教員を目指される場合は、専攻によっては支障があるという点くらいです。
どのような研究テーマ?
具体的に、過去の卒業者の研究テーマで参考になりそなテーマを挙げておきます。
- 看護の質向上のための実践報告
- 看護の視点からみた人工呼吸器ケア教材の問題点の分析と改善の試み
- 看護職員のやる気を引き出すための看護管理職者の関わりに関する研究
- 看護分野における質の評価に関する研究
- 精神科訪問看護師の看護観の形成背景に関する探索的質的研究
まとめ
我々(看護師・保健師・助産師)の進学先は看護大学院に限らず、振り向けば、公衆衛生学があることを視野に入れて、将来を設計してほしいと思います。
この際、加えておきます。
領域を広げれば、心理学専門職大学院もよし、公共政策学大学院へ行ってもよし、社会福祉専門職大学院もよし。
自分次第で道はいくらでも広げることができます。
そのためには、自分にとって、どれだけ有益な情報を集められるかです。
大学院受験とは情報戦です、間違のいない正しい情報を集めることに時間を投資してください。
目先の薄い情報だけに右往左往捉われず、確信できる情報、道へ歩むことの努力を惜しまずに…
努力は裏切らないです。