【お悩み相談#122】教授の事情で研究テーマが変わってしまった、大学院辞めるべき?【大学院生】

お悩み相談

こんにちは、だるまんです。

大学院受験では、志望校の教授と事前相談の場で、進学後に取り組みたい研究テーマの内容について大まかにすり合わせをするものですが、進学後にその内容が変わることがあります。

それが、思いもよらずの方向へと行ってしまう場合、そのまま受け入れるべきことなのでしょうか?

今回は、進学先の教授の事情で、希望していた研究テーマが大幅にずれてしまった場合、大学院を辞めるべきなのかどうかについてお話しします。

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質問内容

相談者
相談者

現在、大学院M1の者です。先日、教授に研究指導をして頂いた際に、教授の事情を踏まえた研究内容の方向性へとテーマが変わってしまいました。本来私が明らかにしたかったこととは、かなり異なり、内心「えっ!」と思ったのですが、権威ある教授に反論する勇気もなく、そのまま話を終えてしまいました。仕方なく、その方向で物事を進めつつありますが、モヤモヤ感が消えず、研究へのモチベーションも落ちています。やりたい研究ではないなら、いっそのこと、大学院を辞めてしまおうかとも思うのですが、どう思いますか?

だるまんの回答

よくある話

進学前に決めていた研究テーマが、進学後に教授との指導中に変遷していくこととは、珍しい話ではないです。

例えば、受験時に教授に研究テーマについて説明した際に、「わかりました」とか「その研究は私の行っている研究に近いですね」と大まかにポジティブな返答をもらっていたので、その内容で進めていけると思いがちですが、

進学後、改めて研究内容を教授に説明すると、「う~ん、それはどうかな?」とか「それよりこちらのほうはどう?」と言われると、「あれっ?」と思うものです。

更に、「こういう方向にした方がいい」とか「それはこうしてああすべき」と教授に言われると、自分が当初考えていた内容とはかけ離れていたとしても、権威ある教授がそう言うのなら…と、「そうですか」、「そうですね」となり、最終的には「そうします」、「わかりました」と二つ返事になるのが、よくある流れだと言えます。

研究の方向性が納得できずに変わっていくとしたら、動揺することもあるものですが、長らく付き合う教授だから、良い関係性を保つため、教授の言うことは絶対的な部分もあって、そこに意見するのは、決して容易いことではないものです。

研究テーマが変わる理由

このように、教授が当初の研究テーマから方向性を変えるのは、経験から来る判断であることが多く、例えばこんな理由が背景にあります。

例えば、

  • 研究のトレンドを意識している
  • 人に関心を持ってもらいやすい内容である
  • 研究費を取りやすい内容である
  • 利用できる研究機関や対象者、方法をふまえている

等があります。

要は、個人的な感情で研究テーマを変えているわけではない、ということです。

とはいえ、これらの理由を明らかに説明されることはあまりないので、テーマの変更が納得できる、かえって、自分が考えていたよりもはるかに良い発想であればなんの問題もないのですが、そうではなかった場合、 教授の指導にNoとは言えないことへの葛藤、モチベーションが下がるといった学生も中にはいるものです。

では、どうしたらよいのでしょうか?

対処方法

まずは聞いてみる

まずは、研究テーマの方向性を変えた理由を教授に聞いてみてください。

研究指導の中で、方向性を変えていく理由を把握できて、それが納得できる内容であれば、教授の指導通りに物事を進めてみることですが、

例えば、教授のメイン研究の補助になりそうな研究、教授の研究助成金申請に使われそうな研究等、教授の業務上の都合を意識して変遷するようなことなのであれば、それは問題です。

もし、後者である場合は、なおさら、改めて教授に相談をすることですが、その際に欠かせないことは、「論理的なエビデンス」をふまえた説明が出来ることです。

曖昧な感情論で話を持っていくのではなく、下記のように、論理的に順序良く、説明をすることです。

  1. 教授が提示してくれた方向性も一理あると思った
  2. だけど、自分はこういう方向性での研究を進めたいと考えその狭間で悩んでいる
  3. その理由として、
    1. 自分は、〇〇について課題だと考えている
    2. 現在〇〇について研究がなされていない
    3. 自分がこの研究を行うことで、このような結果が明らかになると期待している
    4. 結果が明らかになれば、どういう面で貢献できると思っている

このように、教授の指導内容については感謝を伝えたうえで、自分の意見を話してみることです。

ここまで自分の研究に対して論理的に考えているという熱意で、教授は方向性をただしてくれることもあります。

教授と関係が悪くなったら

まれな話ですが、このように説明したことがきっかけで、教授との反りが合わず、不穏な雰囲気が醸成され、学校を辞めることになるとしたら…本意とかけ離れてしまいます。

ここは、可能な限り、大学院卒業まで上手に切り抜け、博士課程へ行く場合は別の大学院を検討するというように、一旦、修士課程までは終えることです。

どの組織へ行ったとしても、自分と必ず反りの合う人と出会えるとも限らず、早めに教授の社会的人柄を垣間見れたからこそ、どのように付き合っていけば、円満に過ごすことが出来るのか、付き合い方を考えていくことです。

まとめ

以上、「進学先の教授の事情で、希望していた研究テーマが大幅にずれてしまった場合、大学院を辞めるべきなのかどうか」でした。

研究テーマというのは、進学前と進学後で変わることは多いですが、それに納得できない場合は、躊躇わず、教授に自分の考えを順序良く、なぜそう思うのかを話してみることです。

研究テーマとは、卒業後も永遠に残る、自分のアバターのような存在でもありますので、自分が自信を持って取り組める内容であれるよう、妥協しないことです。

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