こんにちは、だるまんです。
近年、保健師、助産師、CNS、NP、看護管理者などの資格取得課程が大学院に併設されました。
それに合わせて、キャリアアップを目的に進学される方が増えていますが、大学院進学をされる目的に一番多いのは、何が何でも「看護大学教員を目指したい」方が大半を占めます。
実に、その道を進めている人々にある共通点として、意外と紆余曲折、大学院進学に至るまでに様々な道のりを経てキャリアを積んでこられています。
そこで、今回、看護大学教員に関心のある、目指してみたいと思われる方に向けて、看護大学教員になるには、どのような道を歩めばいいのか、ロードマップとしてシェアします。
看護大学教員になるには?
大学教員の構成
大学教員という枠組みには、助手、助教、講師、准教授、教授という5段階の職位があり、それぞれ応募要件が異なります。
図解します。
職位 | 必要学位 |
助手 | 学士 |
助教 | 修士 |
講師 | 博士 |
准教授 | 博士 |
教授 | 博士 |
このように、教授のポストに着任できるまで約18年の歳月が必要、個人差はありますが、それほどに長い年月がかかるということがわかります。
ただし、ここで示した図は、ほんの一例にすぎず、教授までの道のりとは、学歴、経歴、論文数、研究実績、学会発表数、人脈等等など、さまざまな要素によって成り立っているので、もちろん、18年もかからず、教授に着任される方もいます。
教員になるための道の選択肢
看護大学教員では、「学士」ホルダーであれば、「助手」になることができますが、大学教授になることを目指すのであれば、修士課程および博士課程までの学位取得が必須となります。
そこで、必要学位を取得して教授になるまでの道のりをいくつかご紹介します。
このように、英語力を高めるために海外留学を挟む方もいれば、助手や助教として勤めつつ、社会人入学で博士課程に就学するという方もおり、実に千差万別な経歴を持っていることがわかるかと思います。
また、CNSやNPなどの専門資格取得後は、臨床ではなく、アカデミックに残り、そのまま博士課程へ進学される方もいますので、こうでなくてはいけないという決まったロードはないということです。
看護学校の教員と違う点
ここで注意点ですが、看護教員といっても、専門学校と短大と大学の教員に必要なスペックはそれぞれ異なります。
専門学校の看護教員 | ・臨床経験5年以上 ・1年間程度の研修 (厚生労働省・文部科学省や日本看護協会主催等) |
短大の看護教員 | ・臨床経験5年以上 ・学士以上 |
大学の看護教員 | ・臨床経験の基準なし(最低1~3年程度はある様子) ・助手⇒学士、助教⇒修士、講師以上⇒博士 |
専門学校の看護学校教員になるには、大学・大学院の学位は必要なく、臨床経験5年以上があり、なおかつ、厚生労働省・文部科学省や日本看護協会が主催する1年間程度の研修や講習を受けることで、エントリーが可能です。
短期大学の看護学校教員なら、大学卒業以上の学位をもち、臨床経験5年以上があれば、大学院同様に助手からのエントリーが可能です。
大学の看護教員は、上記の図解のように、学士があれば助手からのエントリーは可能、それ以上を目指すのであれば、修士や博士の学位が必要です。
看護教員も所属先によって必要なスペックが異なりますので、どちらを目指したいのかを明確にすることです。
大学教員の募集の探し方
看護師の就活や転職であれば、人材紹介エージェントを利用することが多いですが、大学教員の募集はエージェントが行っていることは少なく、学校が直接公募を行っています。
その募集詳細を知る方法は、下記の3通りです。
大学の公式ホームページには、教員募集がある時に、募集情報が掲載されます。
それと同時に、科学技術振興機構が運営する「研究者人材データーベース」に求人公募欄があり、ここで最新情報を閲覧することが可能です。
勤務地、研究分野、職種、その他条件などで絞込検索ができるので、応募条件をここで事前収集しておくと、目安がわかると思います。
アカデミックの就職には、指導教授が相談に乗ってくれることが多いので、希望進路は明確にして相談をしておくことです。
看護大学教員の就職あるある
慢性的人材不足
大学教員の道は、いつポストが空くのかわからない、一度そのポストに着任したら異動を好まない、ことから、一般的に着任できるポストの数が少ないですが、看護大学教員の場合、その逆の状況にあります。
近年、全国で、看護系新興大学や看護学科を新設する大学が増えており、大学の看護教員が不足しているという状況が続いているからです。
この社会状況をふまえて、看護大学へ就職することはチャンスだとも言えます。
自己研磨の世界
大学教員は、公務員のように一度就職をすれば、年功序列で昇進するというわけではなく、自ら業績を積み重ね、必要に応じて教員募集のポストを探して公募にエントリーしながら、自らキャリアアップをはかっていく必要性があります。
キャリアップは求めず、そのポストにい続けたくても、契約時に契約年数が決められていることもあり、次のポストを探さざる得ないことも多いのです。
意外と、厳しい社会です。
看護大学教員のメリット・デメリット
どの職業に置かれても、メリットとデメリットがあるとおり、看護大学教員ならではのメリットとデメリットがあります。
詳細は、こちらの記事にまとめています。
まとめ
以上、看護大学教員になる方法についての解説でした。
看護学校卒業後、臨床で業務に携わりながら、進路に悩む方はかなり多いです。
違う医療機関に転職してみたり、別の業種に転職してみたり、全く関連のない職業に転職してみたり…
でもそれは、その職場云々というより、そのステージがあなたに合わないということなので、ステージを上げるしかないです、結論は、スキルアップをしたい気持ちが根本にあるからです。
大学院進学をすることです。
大学院では、臨床とは全く異なる別世界があります。
見えるもの、聞こえるもの、触れるものが変わってきます。
あなたの決意次第で、人生、変わります。