こんにちは、だるまんです。
本日も受験勉強、お疲れさまです。
今回は、看護系大学院受験の専門・小論対策として頻出のキーワード「こどもの権利」です。
2023年4月に「こども基本法」が施行され、こども家庭庁が発足したことで、医療・保健・福祉の現場でも「こどもを権利の主体として捉える」という視点が極めて重要視されるようになりました。
単なる守るべき対象ではなく、一人の人間として尊重するアプローチを整理していきましょう。
出題傾向
| キーワード | こどもの権利 |
| 頻出度 | |
| 出題される分野 | 母性看護学、小児看護学 |
下記のような問われ方をすることを度々見かけています。
- こどもの権利について説明しなさい。
- こどもの権利の課題と看護師の役割について説明しなさい。
知っておくべき用語の常識
こどもの権利とは
1989年に国連で採択された「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」で、こどもを単に「大人に保護される存在」として扱うのではなく、大人と同じように人権を持った「権利の主体」として捉えることが定められました。
具体的には第40条まで定められています。

そして、この国際条約の精神を日本の国内法としてより強固に具体化するため、2023年に「こども基本法」が施行されました。
この法律の画期的な点は、こどもに関する施策を行う際、こども自身の意見を反映させるための措置を国や自治体に義務付けたことです。医療や看護の文脈においても、治療やケアの方針を決めるプロセスで「こども自身の意思や声をどう受け止めるか」という、意思決定支援の重要性がかつてないほど高まっています。
具体的な措置等については、「こども基本法」に詳しく載っています。

こどもの権利の課題
しかし、このように法制度が整う一方で、現代の日本社会にはこどもの権利を脅かす深刻な構造的課題が依然として山積しています。
特に顕著なのが、いじめや体罰、児童虐待、児童買春やヤングケアラーなど、こどもが被害者となる事案が後を絶たないことです。
地域看護や公衆衛生の視点から見ると、これらの問題は決して個々の家庭の「教育論」や「自己責任」の範疇ではありません。
都市化による孤立や経済的困窮、地域のつながり(ソーシャルキャピタル)の希薄化といった社会環境の悪化が、家庭に過度な負荷をかけ、結果としてこどもの「健やかに育つ権利」や「教育を受ける権利」を奪ってしまっていると言われています。
また、医療の現場においても、こどもへの病名告知や治療方針の決定において、親の意向が優先されるあまり、こども本人の「知る権利」や「意見を表す権利(インフォームド・アセント)」が十分に保障されにくいという構造的な限界がいまだ存在しています。
こどもの権利における看護師の役割
このような多面的な課題に対して、私たち看護師はどのような専門性を発揮すべきでしょうか。
まずは「小児看護領域で特に留意すべき子どもの権利と必要な看護行為」にて明記されている権利を擁護することです。
- 説明と同意を得る努力
- 最小限の侵襲
- 最小限の抑制と十分な説明
- 子どもの意見の表明
- 表現の自由の保証
- 家族からの分離の禁止など
そして、私たちは単にこどもの健康管理や安全を守るだけでなく、彼らの権利を擁護する「アドボケイト(権利擁護者)」として機能する必要があります。
単にこどもの生活を管理するのではなく、こども自身が「自分の健康や人生について主体的に考え、行動できるようどう動機付けるか」という心理的な関わりです。
例えば、病気や障がいを抱えるこどもに対しては、発達段階に応じた分かりやすい説明(アプローチ)を行い、本人の「どうしたいか」という声を丁寧に汲み取ることが求められます。
また、ヤングケアラーや虐待のリスクを抱える家庭に対しては、医療の枠組みに閉じこもるのではなく、学校や行政、地域の通いの場などを繋ぐ中間の役割となり、こどもの生活全体をデザインする「ケアマネジメントの専門性」を発揮することが求められると言えます。
まとめ
小論文で「こどもの権利」を論じる際は、こどもを社会環境のなかで包括的に捉える視点を持ち、多職種と連携しながらその主体性をどう支えるかについて、ご自身の臨床や地域での経験・気づきを交えてロジカルに展開してみてください。
こどもの未来に伴走する看護職としての深い知性を示せる、説得力のある答案になるはずです。
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