こんにちは、だるまんです。
前回に引き続き、看護大学院の過去問から頻出キーワードを抽出して、概要を簡単に解説します。
よく聞かれる質問
まず、小論文の出題形式でよく出る設問形式をあげておきます。
自分の意見を述べる以前に、出題されたそのキーワードを知らなければ、書けないことも多いので、看護国家試験にあるキーワードをチェックしておく必要があります。
頻出キーワード
健やか親子21
この用語は、母性・小児看護学専攻の方は要チェックです。
第1次計画(平成13~26年)では、下記の課題事項について取り組まれました。
- 少子化の進行
- 晩婚化・晩産化と未婚率の上昇
- 核家族化、育児の孤立化等
- 子どもの貧困
- 母子保健領域における健康格差
(小学生の肥満児の割合、3歳児のむし歯など)
これらの取り組みの中でも悪化した指標として、下記の課題が上がりました。
1.十代の自殺率
2.全出生数中の低出生体重児の割合
これを受けて、平成27年度より「健やか親子21(第2 次)」がはじまり、現在の母子保健を取り巻く状況を踏まえて「基盤課題」3点と、特に重点的に取り組む必要のある「重点課題」2点を設定して、取り組まれています。
その
国民が健康で明るく元気に生活できる社会の実現を図るための国民の健康づくり運動「健康日本 21」の一翼になっている点もポイントです。
大学院試験では、上の図解にある「重点課題に対する具体的な支援」を問われたり、「看護師に期待される支援とは何か」意見を問われることがありますので、「重点課題」や「基盤課題」の内容は要チェックです。
健康日本21
健康増進法に基づき、国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向や国民の健康の増進の目標に関する事項等を定めたものです。
具体的には、9分野(栄養・食生活、身体活動と運動、休養・こころの健康づくり、たばこ、アルコール、歯の健康、糖尿病、循環器病、がん)ごとに施策を行っています。
大学院試験では、「一次予防から三次予防における保健福祉活動において、看護師の果たす役割とは?」と問われることがあります。
チーム医療
「チーム医療」という言葉は、さまざまな領域で使用されていますが、試験においては、成人看護学・感染看護学・災害看護学分野志望の方は特に要チェックです。
「チーム医療推進協議会」が提示している、チーム医療として、下記のチーム医療が挙げられています。
大学院試験では、「チーム医療の定義とは?」「チーム医療における看護師の役割を述べなさい」と問われることがあります。
多職種連携
「多職種連携」と「チーム医療」という言葉は類似していますが、厳密には、チーム医療は、メディカルスタッフの連携で、多職種連携は、メディカルスタッフだけではない、保健医療福祉サービスかかる職種の連携を意味して使用することが多いです。
特に、「多職種連携」という言葉は、地域包括ケアシステムの構築や在宅医療介護分野において使用されるので、地域看護学・在宅看護学・老年看護学専攻志望の方は要チェックです。
「多職種連携における看護師の役割とは?」「多職種連携のキーワードを用いてエンドオブライフケアについて述べなさい」などの出題がありますので、こちらも志望分野に関わりのある方は要チェックです。
まとめ
今回のキーワードを見て頂いて把握できるとおり、試験のキーワードというのは、それほど、初めて目にするようなものではなく、普段よく聞くような言葉が試験に出ることが多いです。
ただ、いざ、その制度の仕組みや定義の説明を求められると、それなりの言葉が出てこないこともあるので、志望専攻分野に関連する制度やキーワードは一度、すべておさらいをしておくことをおすすめします。