こんにちは、だるまんです。
大学院受験の小論文試験は、大学院毎に出題形式は異なるものの、看護国家試験に出題されるようなキーワードが頻出しています。
その中でも、看護大学院の過去問から頻出キーワードを抽出して、概要を簡単に解説します。
よく聞かれる質問
まず、小論文の出題形式でよく出る設問形式をあげておきます。
自分の意見を述べる以前に、出題されたそのキーワードを知らなければ、書けないことも多いので、看護国家試験にあるキーワードをチェックしておく必要があります。
頻出キーワード
アドボカシー(Advocacy)
分野関係なく、共通問題として出題されることがあります。
看護職におけるアドボカシーとして、「看護職は、患者のアドボケート(権利擁護者、代弁者)として、患者の権利を擁護し、患者の価値や信念に最も近い決定ができるよう援助し、患者の人間としての尊厳、プライバシー等を尊重しなくてはならない」と、日本看護協会で述べられています。
例えば、一部の病院では患者アドボカシー室を設置して、来室した患者の意見を聞いたり、満足度調査を行って意見を集約したりしたうえで、患者の声を関係部署に伝え、院内環境の改善につなげているそうです。
過去問では、「アドボカシーの意味とは?」「アドボカシーにおける看護師の役割を述べなさい」という形式で問われています。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
共通問題で出ることがある要チェック用語です。
アドバンス・ケア・プランニング=ACP=人生会議となります。
過去問では、「ACPを説明しなさい」「人生会議の定義は?」というように、別の言い方にされ、問われることがありますので要注意です。
スタンダードプリコーション(Standard precaution)
成人看護学、クリティカルCNS、感染看護学志望の方は、要チェックの用語です。
スタンダード・プリコーションでは、主に「血液、体液、分泌物、嘔吐物、排泄物、創傷皮膚、粘膜」などを感染の危険性があるとして取り扱うことを勧めています。
その標準予防策の10項目はこちらです。
- 手指衛生
- 個人防護具(PPE)
- 手袋、ガウン、マスク、ゴーグル、フェイスシールド
- 患者配置
- 患者ケア器材・器具・機器の取り扱い
- 環境の維持管理
- リネンの取り扱い
- 労働者の安全(鋭利器材の取扱)
- 呼吸器衛生/咳エチケット
- 安全な注射手技
- 特別な腰椎穿刺手技のための感染制御策
過去問では、「スタンダードプリコーションについて説明をして、看護師の役割について意見を述べなさい」と問われています。
プライマリ・ヘルスケア(Primary health care)
1978年にWHOの国際会議にて、アルマ・アタ宣言「2000年までにすべての人に健康を」が提唱されました。
プライマリ・ヘルスケアというと、開発途上国の公衆衛生問題のようにとらえられがちですが、日本では、今後、少子高齢化により、他に類例のない高齢化および高血圧,糖尿病,がんならびにメンタルヘルス等の慢性の病気を持つ人々の増加を踏まえ、疾病予防や健康増進に、このプライマリヘルスケアの理念に基づいた整備が注目されています。
過去問では、「プライマリヘルスケアとはどのような概念なのか述べなさい」「プライマリヘルスケア実践者の役割を述べなさい」と問われています。
コロナ感染症
分野別で、コロナ感染症により考えられる健康課題や看護援助、または用語そのものを説明しなさいと問われことがあります。
一般的に知られている基礎知識を知っておくことで役立つと思います。
まとめ
過去問に関する用語を三回にわたって紹介・解説しました。
志望校の過去問に限らず、志望分野に関連した制度や用語は総チェック、そこに加えて、新用語も常にアンテナを張っておき、「用語の定義」と「看護師の役割」について情報収集しておくことです。